『ウォーキング・デッド』アンドリュー・リンカーン&ノーマン・リーダス来日、爆笑インタビュー!

FOXチャンネルの大ヒットドラマ『ウォーキング・デッド』シーズン4のプロモーションでリック役のアンドリュー・リンカーンとダリル役のノーマン・リーダスが揃って来日!  仲が良い事で知られる二人の爆笑インタビューをお届け! 今回もファンの方からの質問を、時間が許す限り直撃してきましたよ~。

―― 今回はファンの方からお2人への質問をまとめましたので、ぜひお答え頂きたいと思います。まずはシーズン4についてですが、人間VS人間の戦いがどんどんエスカレートしていますが、その中でも2人が注目して欲しいポイントとは?

アンドリュー:「Survive!」(笑) とにかく生存することだよ。ドラマの根底にはまずサバイバルがあって、みんななるべく殺されないように頑張っているわけだからね。リック的には息子との関係かな。16話の中で幼かった少年が青年に成長していくところ。さらに父親が息子はもう子供じゃないんだと認めるところがポイントになると思う。

ノーマン:アンディが言ったのは、まさにリックの変化の過程だよね。この番組ではそれぞれのキャラクターにそれぞれの物語があって、例えばグレンとマギーでも全然違う方向性がある。どのキャラクターをとっても、スピンオフシリーズができるほど濃いのがこのドラマのいいところだよ。ダリルの話をすると、彼にとって仲間こそが家庭であり、ファミリーだったのに、それが取り上げられてしまうんだ。みんなバラバラになって、お互い無しではどんどん死にかけている状況にある。ミッドシーズンフィナーレで描かれた通り、誰が生きてるのか、誰がどこに行ってしまったのか、全然わからない状況なんだ。でも最終的には一つの団体じゃないと生存できないということが分かると思うよ。

―― 『ウォーキング・デッド』では生き残るのは本当に重要ですよね。主要キャストであっても毎シーズン必ず誰かしら死んでいますけど、今までに「俺の役、死んじゃうんじゃないの?」って危機感を覚えたことは?

アンドリュー:いつもだよ!(笑)ノーマンがいつも実生活と同様に、いつ死が訪れるかわからないと言ってるんだけど、それがこの番組の最大の強みじゃないかな。テレビや映画を見ていると、まあこいつは主人公だから大丈夫でしょ?というところがあるものだよね。テレビではリアルさを描くのが難しい。でもこの番組をシーズン1から見ていると、大好きなキャラクターがあっという間に殺されてしまう。だから誰もが身の危険を感じているし、それが視聴者にも分かるからこそ、こんなにも人気があるんだと思う。まぁ、自分が死ぬ事が魅力になるって、ちょっと自虐的な感じではあるけどね。

ノーマン:実際の人生ではこの人が明日死んじゃうなんてあんまり考えないよね。まだ時間があるだろうに思っている。でも本当はいつ何が起こるか誰にも分からないだろ。だからこそこのドラマではやりたいこと、言いたいこと、なりたい自分にこの機会を通して頑張ってもらおうとしているんじゃないかな。

―― これはアンドリューに質問です。総督が今シーズンも出てきますが、もしリックが総督の立場だったら、彼はどうしていたと思いますか?

アンドリュー:それこそが番組の真髄じゃないかと思う。というのもこういう状況であれば、誰もが総督になり得るんだ。前のエピソードでは善人だった人が次のエピソードで醜いひどい仕打ちをすることもある。善悪のはっきりとした境界がなくなってしまっているんだ。リックは何か一つ決断したら、それが間違っていたとしても、そして多くが間違っているんだけど(笑)、それを最後まで通す力を持っている。だからみんなにリーダーとして認められている。今シーズンの面白いところは、そんな彼がリーダーの役割から自主的に退いたところなんだ。ダリルはそこを理解している。昨シーズンからいろんな重圧だったり、悲劇が起きていて、リック自身が癒やされなきゃいけない、まず立ち直る時間が必要なんだ。リック自身もそれを分かっているし、ダリルが理解してくれている事も知っている。2人は言葉にしなくても通じ合っているんだ。バットマンが活躍するにはロビンが必要なように、その無言の理解が2人のコンビネーションなんだ。

―― ノーマンに対する質問で意外に多かったのが、「ダリルのアポカリプス前の仕事って何だったの?」という事なんですが。

ノーマン:それは実際に後半に出てくるポイントなので、今ここでは話せないんだ。

アンドリュー:キャビン・アテンダントだったんだと思うよ(笑)

ノーマン:もしくはストリッパーだね。『マジック・マイク』という名前でやってたんだ(笑)

―― 『ウォーキング・デッド』はハードなドラマですが、中でも2人にとって一番きつかったシーンは?

アンドリュー:やっぱり戦闘シーンかな...。ジョージアの暑い中で走り回って殴り合いと殺し合いする撮影が一番ハードだよ。ご覧の通り2人とも全然若くないし、ひげは白髪まじりだし、老体にムチ打って頑張ってるんだよ(笑)そうは言っても基本的には毎日現場で楽しく過ごしてるんだ。だけど登場人物が亡くなる日の撮影はやっぱり辛い。その中でもキツかったのはローリーかな。あの撮影の時は本当に悲しかった。主要人物が亡くなる時は憂鬱な気持ちになるよね。番組内では対抗しているキャラクターであっても、実際には悲しいものなんだ。そういう大きな死がある日は、スタッフやその周りにも本当のように悲しみが流れていくんだ。

―― お二人が仲が良いのは見ていて良く分かるのですが、初対面の印象はどうだったんですか?

ノーマン:素敵な髪形だな、と思ったよ。ヒゲもなかったしね(笑)自分が参加したのは3話目からだったから、既に他のキャストは撮影も始まっていて、コミコンにも参加してたりして、それなりに友達になってたんだ。そういう中に入っていくのはやっぱりちょっと緊張するよ。

アンドリュー:そうだ、コミコンの時にノーマンが参加する事を正式発表したんだった。その時会場がすごく湧いて盛り上がってね。「なんだあいつはもうこんなにファンがいるんだ」って思って、みんなちょっとイジワルしたくなって現場では無視したんだよ(笑)ノーマンの初日はよく覚えてる。撮影の初日は誰でも緊張する日だけど、誰にも話しかけず、"役に集中させてくれオーラ"を出してたよ(笑)

ノーマン:(笑)現場で最初に話したのはグレッグ(・ニコテロ)だったんだけど、彼はゾンビの格好をしてて誰だか分からなかったんだ。俺らには共通の友人がいるから、グレッグの方は親しみを込めて「君のことジョン・カーペンターとも話してたんだけどね~」みたいに、普通に話しかけて来るんだ。でもゾンビの格好だし、そのギャップが不思議だわ、この人ちょっとイカれてるのかって(笑) 話しながらも「なんなんだ、この人は?」って思ってたよ(笑)

―― お互いの困ったところ、そしてお互いの秘密を暴露して下さい。

ノーマン:直したいところなんて一切ないし、秘密があっても絶対教えないよ!(笑)

アンドリュー:いや僕はいくつか直して欲しいところはあるけどね(笑) ウソウソ(笑)

―― 昨日の他社の取材のときに2人して手にスマイルマークを描いていたってのはなぜ?

ノーマン:あれはちょっとふざけてただけなんだよ。

アンドリュー:僕は彼の真似をしただけ。

―― ノーマンは先月も来日していますし、それまでにも何度も来日していますよね。初めてのアンドリューに日本のオススメスポットはありますか?

ノーマン:あるよ! ロボット・レストランだね。(注:どんだけお気に召したんですか、ノーマン...)去年行った時はまだあんまり知られてない時だったんだけど、今回も行く予定だよ。いつ行くかは言えないけど。あとは大阪や京都、富士山とかね。

アンドリュー:京都はぜひ行きたいね!

ノーマン:京都でも庭園を見たいんだ。あと今もすごく覚えているのが原宿のホコ天。いろんなジャンルのバンドが隣り合わせで演奏してて、何千人も若いヤツが集まってて、あれは本当に最高だったな。

アンドリュー:なんで今はなくなっちゃったの?

―― う~ん、まぁ行政の問題だったり、騒音だったりいろいろ理由はあったんですけどね...

アンドリュー:そんな。子どものする事なんだから。もったいないね...。

ノーマン:でも説明するのが難しいくらい、本当にすごかったんだよ!

アンドリュー:あ、お前がツイートして大騒ぎになったからなんじゃないの(笑)

―― ノーマンはイベントの時に持ってくる荷物が大きいっていうのもファンの方の間では話題になっているみたいなんですが、なんでそんなに大きな荷物を持ってくるの? という素朴な疑問も届いています。

ノーマン:え、普通のただのバックパックなんだけどな...。なんでそんな疑問があるのか分からないよ。

―― 多分、スターが自分で荷物を持って会場入りするイメージがあんまりないんだと思いますよ。

ノーマン:俺は基本的に世界中どこでもバックパック1個で行くんだよ。そしてそれを誇りにしているんだ(笑)

―― ちなみに成田で持っていた刀は傘ですか?

ノーマン:(笑)本当に良く見てるんだね。あれはシンガポールでもらったんだ。それを持ってるマンガ風の俺の絵もファンが送ってくれたんだよ。(とiphoneの写真を見せてくれる)まさにこんな格好をしてたんだ。もう1枚あるよ。(とまた写真を見せてくれる)1日半で仕上げたって言ってたけど、すごいよね。ヘッドフォンホルダーの外側までキッチリ描いてるんだよ。
―― ノーマンはバックパック1個で旅する事が誇り、だそうですが(笑)、アンドリューは旅の時に必ず持参するものはありますか?

アンドリュー:そうだな...。これかな。(とテーブルに置いてあったスプレーを見せる)鼻のスプレーなんだけどね。

(ここでアンドリューがCM風に)
アンドリュー:旅にはこれ。僕はこれしか使いません(とスプレーを持ってポーズ)(笑)これは義理の父から教えてもらったんだ。彼はミュージシャンなんだけど、ロンドンで舞台をやっている時にこのスプレーの事を教えてもらって、それからずっとこれしか使ってないんだ。飛行機に乗る時もこのスプレーをして。なんていうか、燃えるような感じで、鼻がスッキリするんだ。ノーマンも使ってみれば?

ノーマン:アワワワワワワ...

―― 最後にお二人へのプレゼントとして、「絵馬」を持ってきました。これに願いを書くと神様が叶えてくれるんですよ。差し上げます!

ノーマン:これ、去年来た時にももらったんだけど、その時「息子が算数で落第点を取らないように」って書いたらちゃんとその通りになったよ。

―― 今回はショービズの神様を祀っているところの絵馬なので、ぜひお2人自身の願い事を書いて下さいね。

ノーマン:これもらっていいの?

―― もちろん。ご希望であれば納めてきます。

アンドリュー:じゃあ、やっぱりちゃんとお祈りしてもらおう。どうもありがとう。

―― 了解しました。責任を持って納めてきますね。どんな願い事を?

ノーマン:ダリルがちゃんと生き続けますように。ゾンビはなしで。あとはダリルにもロマンス的にいいことがあるといいな、と(笑)

アンドリュー:僕はシーズン4では銃弾が切れませんように(笑)


※二人が書いた絵馬は、編集部が責任を持って「都内」の「芸事を生業とする方がよく参拝される」場所に納めてきました。以下、お二人から、そして編集部からのお願いです。
「写メは撮っていいけど、絵馬は持っていかないでね!」
お二人の願い事がかなうよう、静かに祈るだけでお願いします!!


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