夢オチじゃなかった!『LOST』10周年イベントでいくつもの"謎"が明らかに!

2004年から2010年まで放送され、世界中で社会現象を巻き起こした伝説のドラマ『LOST』。米ロサンゼルスのドルビー・シアターで開催中のTVイベントPaleyFestに、放送開始から10周年を記念して、同作のクリエーターや俳優勢が一同に会し、放送後も大きな話題を呼んだ"謎"や撮影秘話について明かした。米Entertainment Weeklyなどが報じている。

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この日、集まった『LOST』の同窓生は、製作総指揮のデイモン・リンデロフとカールトン・キューズに、ホルヘ・ガルシア(ハーリー役)、ジョシュ・ホロウェイ(ソーヤー役)、キム・ユンジン(サン役)、イアン・サマーハルダー(ブーン役)、マギー・グレイス(シャノン役)、ヘンリー・イアン・キュージック(デズモンド役)、そしてすっかり青年に成長したマルコム・デヴィッド・ケリー(ウォルト役)。パネルディスカッション形式でドラマの昔話に花を咲かせたという。

最大の関心事はエンディング。最後に再び、物語の始まりの飛行機が墜落するシーンが挿入され、そこに誰もいなかったため、「結局、物語を通じてキャラは全員亡くなっていた夢オチだった!?」とも噂されたが、キューズはそうではないと否定。TVドラマという特性からエンディング直後にもCMが入るが、製作チームは、その"つなぎ"にと考えて挿入したのだとか。すぐに賑やかなCMに切り替わる前の緩衝剤的役割を意図していたという。

また、キャラクターたちがいた場所は、この世でもあの世でもない、キリスト教(カトリック)で言うところの煉獄(れんごく)のような世界ではないかという説が視聴者の中でささやかれていたが、キューズとリンデロフは常にその説を否定していた。キューズは「(タイトルの)『LOST』が隠喩していたのは、"ロスト"してしまった(「どこかの世界に迷い込んでしまった」と「人生の迷子になった」という意味がかけられてる)人々が生きる意味を見出すことについて。だから、エンディングは登場人物たちの心の旅や運命を物語るスピリチュアルなものにしなくてはいけないと考えた」と明かす。「確かに、まだまだいろんな謎があるが、最終回では、ある"質問"には答えることができた」とリンデロフ。その質問とはーー「生きる意味とは?そして人は死んだらどうなるのか?」ということ。あえて問いかけてはしなかったが、その答えは示したとリンデロフは語っている。

他にもシーズン5で、ソーヤーたちが乗ったカヌーを誰が襲撃したのかという謎についても、キューズは「(内容にかんする)問いがさらに問いを呼ぶけれど、説教じみたつまらない回答になるだけ」といい、「伝えたかったのは感情に訴えるストーリー」と答えた。

あえて(!?)残した謎とばかりにさらに謎を思い起こさせた『LOST』。久しぶりの同窓会イベントで、製作と俳優の面々は、キャラクターの登場秘話や裏話などでも、会場を大いに沸かせたという。(海外ドラマNAVI)


Photo:『LOST』
(c)Touchstone Television