アメリカでベストセラーとなっている宇宙SF小説シリーズ「The Expanse」を、米SyfyがTVシリーズ化することになった。Entertainment Weeklyなどが伝えた。

「The Expanse」シリーズは、月や火星、小惑星帯に人類が進出した22世紀の未来でくりひろげられる本格宇宙SFスリラー。作者はジェイムズ・S・A・コーリイ(ダニエル・エイブラハムとタイ・フランクの共作用ペンネーム)で、アメリカでは現在までに三巻が刊行されている。第一巻「巨獣めざめる」は日本でも早川書房から刊行されており、SFファンの評価は高い。

TVシリーズは10話構成の予定。行方不明となった若い女性の捜索を通して、経験豊かな捜査官とならず者のキャプテンが太陽系宇宙を駆けめぐり、史上最大の陰謀を暴く現代風のスペースオペラとなる。ドラマチックに展開する大人向けのストーリーにより、TV業界筋では早くも「宇宙を舞台にすえた『ゲーム・オブ・スローンズ』」と呼ばれているという。

パイロットの脚本と製作総指揮を担うのは、『アイアンマン』『トゥモロー・ワールド』の脚本に参加したマーク・ファーガスとホーク・オストビー。アルコン・テレビジョン・グループが製作を担う。

『バトルスター・ギャラクティカ』終了後、本格的なSFドラマからしばらく遠ざかっていたSyfyだが、ハイクオリティのSF/ファンタジー作品に力を入れる新戦略をかかげ、『12モンキーズ』のTVドラマ化や、シーズン2の製作が決まった『Helix』、映画『レギオン』をベースにした『Dominion』、ゾンビドラマ『Z Nation』などのラインナップを用意している。これからのSyfyに注目したい。(海外ドラマNAVI)