『ゲーム・オブ・スローンズ』第三章&第四章放送決定...の前に! ネッド・スターク役ショーン・ビーンにインタビュー

大人気大河ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』。スターチャンネルにて『第三章:戦乱の嵐―前編―』が4月20日(日)から放送スタート、さらに今年7月には『第四章:戦乱の嵐―後編―』の日本放送も決定したというニュースが飛びこんできたところ。

そこで、おさらい『ゲーム・オブ・スローンズ』として、シーズン1の中心人物ネッド・スタークを演じたショーン・ビーンのインタビューをお届けします。既に本作をたっぷり観た方も、これから初めて観るという方も、この壮大なドラマに携わるキャスト・スタッフのこだわりなどに触れていただければ幸いです。

――本作はかなり壮大な物語ですが、その中で生きるネッド・スタークはどんな人物ですか?

北部からやってきた男だ。幸せな結婚生活を送っており、意思の強い男で、誠実で、センシティブだが、それがために悲惨な目に遭ってしまうんだ。

――彼をこのシーズン1のヒーローと見なして良いでしょうか?

そうだね。

――『ロード・オブ・ザ・リング』の出演に次いで本作に出演されているわけですが、強力な戦士としてタイプキャストされる心配はありませんでしたか?それとも戦士としてタイプキャストされるのはいいことなのでしょうか?

戦士としてタイプキャストされるのはいいことなのかもね。本作はスケール感や、クオリティ、魔法を描くところや、危険がはびこる描写においては『ロード・オブ・ザ・リング』に似ているのかもしれない。馬に乗ったり剣を振り回したり、格闘シーンを演じたり、カツラをかぶったり、あご髭を生やしたりするのは楽しいことだ。朝3時間かけて準備をしなければならないのは厄介だけどね。でもそういう役柄には愛着を感じる。『ゲーム・オブ・スローンズ』の素晴らしいところはそういう役柄を生かすことのできる要素が沢山ある(壮大な)ストーリーだということ。『ロード・オブ・ザ・リング』は3部作で、よく研究され、見事に映画化されたものだが、本シリーズの原作者のジョージ・R・R・マーティンが書いたのは大分違う世界。『ロード・オブ・ザ・リング』よりも地理的にも時系列的にもより広がりのある物語であり、紆余曲折もはるかに多い。いずれにしてもこのジャンルは好きだね。

――『ロード・オブ・ザ・リング』は製作面からしても大掛かりなシリーズでしたが、本シリーズも同じくらい大掛かりですね。一俳優として影響を受けることはありますか?

いや、とくに影響は感じてないよ。でも『ゲーム・オブ・スローンズ』の製作の質は目を見張るものがあった。『ロード・オブ・ザ・リング』を含めても、これだけすごいものを見たことがない。素晴らしい製作現場だったし、参加できたことを誇りに思えた。それにしても、スタジオや撮影セットのディテールの細かさや、その壮大さ、技巧には圧倒されたよ。ものすごい労力を費やして作られたものだ。毎週大掛かりな長編映画の撮影をしているような感覚だったね。(シーズン毎に)10エピソードで構成されているシリーズだが、それぞれのエピソードが大掛かりな長編映画のようだ。ものすごい規模のものを作ったよ。しかもHBO製作なので、優秀なスタッフが集まっているということだから信用できる。これは非常にエッジの効いた、暴力的で、残虐で、誰一人として安心できない話の展開で、数多くの紆余曲折がある。登場人物も丹念に描き込まれている。本作を見る皆がこの作品に魅了されることを願うよ。

――『ロード・オブ・ザ・リング』の撮影は15か月間でしたが、『ゲーム・オブ・スローンズ』は10エピソードで構成されていますね。比較していかがですか?

『ロード・オブ・ザ・リング』は地球の反対側(のニュージーランド)での撮影だったが、本作の大部分はアイルランド北部での撮影だった。ストーリーも大分対照的だ。本作は非常にエッジが効いている。皆が警戒しなければならないストーリーだ。トールキン同様、「ゲーム・オブ・スローンズ」原作者も自分独自の世界を創造したんだね。

――スケール感でも似ているのでしょうか?

特に僕にとってはそうだね。『ロード・オブ・ザ・リング』のボロミア役では基本的に第1作目にしか出演していない。対して、本作では6〜7週間掛けて集中的に役の準備に取り組んだ。そして全てがわずか6か月間に集約された。つまり同じ量の仕事を半分の時間でこなしたことになる。

――TVドラマでも格闘シーンは体力的にこたえるものなのでしょうか?

もちろん。格闘シーンは(撮影の)数週間前に振り付けがなされ、徹底的に叩き込まれた。そして撮影当日、それを元に応用をきかせ、アドリブができるようにしておいたんだ。全て実際に演じており、(華氏)100℃ほどあるマルタで、レザーや毛皮を身につけての撮影だったから大変だった。体にはアイスパックを付けていたよ。でも楽しく、とてもエキサイティングだった。

――原作はチャプター毎に登場人物のそれぞれの視点から描かれた小説ですから、ネッドが出る主要シーンはネッドの視点で書かれていますね。一貫して三人称視点で書かれた小説よりも役柄を理解するのに役立ちましたか?

そうだね。小説の書き手によって(三人称視点で)描かれる描写よりも、他の登場人物がネッドをどう思っているのかを読み解いたほうが、ネッドという人物について遥かに多くの情報が得られる。ネッドの展開は面白い。彼は破滅に向かっており、裏切り者や悪徳者に囲まれ、まるで蛇穴に投げ込まれた状態。僕はネッドのチャプターだけでなく、本全体を読み込んだので興味深かったよ。

――ネッドは高貴で正義感のある最後の男なのでしょうか?

そうだね。高潔で正義感溢れる男であるがために破滅に追いやられるんだ。正義や誠実しか知らないからかたくななんだ。美徳だが、ネッドの場合はそれが破滅の種となる。

――原作のファンは多いなる希望を抱いて貴方をこの役に推しましたが、プレッシャーはありましたか?

あったね。責任重大だよ。もちろん製作総指揮のデヴィッド・ベニオフとD・B・ワイスに最初にお会いしたときはとても嬉しかったよ。そして原作を読んでみて、とてもエキサイティングで、豪勢で、危なっかしく、エッジの効いた、セクシーな作品だと思ったよ。そういうシリーズで、この役に選ばれるのはとても嬉しいことだと思っている。


【放送情報】
『ゲーム・オブ・スローンズ 第三章:戦乱の嵐―前編―』
スターチャンネル3にて毎週日曜22:00~放送中。
『ゲーム・オブ・スローンズ 第四章:戦乱の嵐―後編―』
2014年7月日本初放送決定!

【DVD&ブルーレイ情報】
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