今や世界的ヒット・シリーズとなった『SHERLOCK/シャーロック』だが、クリエイターたちが明かした製作秘話によれば、本作の製作を始めた当初は、トータル6時間で終了する予定だったようだ。
英Unreality TVによると、スティーヴン・モファット、マーク・ゲイティス、そしてモファットの妻であり本作の製作に名を連ねるスー・ヴァーチューの三人がRoyal Television Society(王立テレビ協会)のパネル・セッションに登場。『SHERLOCK』の製作がスタートした当初のエピソードなどが明かされたという。
本作の売り込みは予想以上にスムーズだったようで、ゲイティスは「スティーヴンと私は、このアイディアの素晴らしさについて45分のプレゼンテーションを用意していたんだ。だけど(当時のBBCウェールズのドラマ部門責任者の)ジュリー・ガードナーは、話し始めてすぐに『現代のロンドンで活躍するシャーロック・ホームズ? いいわね!』って言ったんだ。こんなことはもう二度とないだろうね。いずれにせよ、残りの43分半も『SHERLOCK』について話すのに使ったけどね」と語っている。
その後すぐにパイロット版を製作することになったというが、そこで直面したのは本作の製作費。「ドラマの製作費はもう残りわずかだったんだ。でも『SHERLOCK』のアイディアが持ち上がって、BBCもとても乗り気だったので、文字通りその年の残り僅かな資金を使ってパイロット版を作ることになった。設定としては明らかにシンプルだからね。(セットや衣装などの面で)特にお金がかからない現代に、フィクションで最も有名なキャラクターが登場する。ほとんど考える必要がなかったよ!」と、"現代"という設定だったからこそ製作に着手できたことを明かした。
さらにゲイティスからは「あくまで全部で6時間のエピソードになるはずだったんだ。それが当初の企画だったんだ!」と衝撃の事実も明かされた。計画通り6時間で終わることがなくて良かったと胸をなでおろすばかりだ。
『SHERLOCK/シャーロック』シーズン3は、NHK BSプレミアムにて、5月31日(土)、6月7日(土)21:00より放送。(海外ドラマNAVI)
Photo:『SHERLOCK/シャーロック』シーズン3
(c)Robert Viglasky(c)Hartswood Films 2013