英ITVがロバート・ルイス・スティーヴンソンの名作小説「ジキル博士とハイド氏」をベースにした新作ドラマの製作を正式にオーダーしたことがわかった。

英RadioTimesなど多数のメディアによると、この新シリーズは1930年代のロンドンを舞台に、ジキル博士の孫にあたるロバート・ジキルを主人公にして描かれる。ロバートは、自分の正体や家族の真の歴史、彼にかけられた"呪い"の本質を探し求めることになるという。

本シリーズの脚本を手がけるのは、1994年から断続的に放送されている英BBCの人気コメディ番組『The Fast Show』に出演しているチャーリー・ヒグソン。彼は、映画作品としても有名な「007」シリーズの主人公、ジェームズ・ボンドの子供時代を描くシリーズ小説「Young Bond」(「ヤング・ボンド」学習研究社)の著者であり、小説家としても人気を得ている人物だ。

今回の新プロジェクトについて、「スティーヴンソンの作品を利用するのは、ワクワクする挑戦です」と語っているヒグソン。「『ジキル博士とハイド氏』のおかげで、ひそかに2つの顔を持つスーパーヒーローが、数多く生み出されてきました。ジキル博士は文学における、もっとも重要で影響力のあるキャラクターの1つであり、彼を再発見していけることを光栄に思います」と説明している。

ちなみに2007年に放送されたBBCの『ジキル』では、現代版のジキル博士こと、ドクター・トム・ジャックマン(ミスター・ハイド)役をジェームズ・ネスビット(『ホビット』シリーズ)が演じた。ITVの新シリーズでロバート役に抜擢されるのは誰なのか、今後の動向にも注目したい。

なお、新シリーズは全10話で構成され、2016年の放送を目指して製作されるという。(海外ドラマNAVI)