ベストセラーファンタジー小説シリーズ「キングキラー・クロニクル」(パトリック・ロスファス作)を、映画・TVシリーズ・ビデオゲームのマルチプラットフォームで同時展開する権利を、製作・配給会社のライオンズゲートが獲得した。米Hollywood Reporterが報じている。
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「キングキラー・クロニクル」は、累計1000万部以上のヒットを放ったシリーズで、2007年にアメリカで第一部「風の名前(The Name of the Wind)」が刊行されたのち、現在にいたるまで、第二部「The Wise Man"s Fear(原題)」と中篇小説3作品が刊行されている。物語は、魔法の才能を持った若者クォートが、誰もかつて見たことがない悪名高き魔法使いに成長するまでを綴った内容で、近年のファンタジー小説の中では、『ゲーム・オブ・スローンズ』の原作「氷と炎の歌」シリーズに次ぐ売れ行きを誇る作品と言われている。日本では、翻訳版「キングキラー・クロニクル 第一部 風の名前(上・中・下巻)」が、白夜書房から刊行された。
マルチプラットフォーム化にあたってプロデュースを手掛けるのは、同シリーズに早くから目をつけていたというロバート・ローレンス(『クルーレス』『ロック・スター』『ラスト・キャッスル』)。ライオンズゲートのほかにも、ライバルのワーナー・ブラザースやMGMなどの大手スタジオが映像化を狙い、熾烈な争奪戦が続いていたという。
今回の発表に際し、原作者のロスファスは「正直言うと、ただの映画化にはあまり関心がなかったのですが、ライオンズゲートは、映画やTVシリーズ、ゲームという複数の土俵で同時に展開するという、違うやり方をとりたがっていました。このやり方なら、登場人物をじっくり育て、この世界を披露するのに十分な時間を作ることができます。そして彼らは始終、驚くほどの敬意をもって私に接してくれました。製作スタジオが、物語を理解するクリエイティブ・パートナーとして私を扱ってくれるなんて、思ってもみませんでした」と述べている。
『ゲーム・オブ・スローンズ』に続く大きなシリーズタイトルとして、ファンタジーファンに高く評価されている「キングキラー・クロニクル」。これからどのようなタイトルが発表されるのか、続報を楽しみに待ちたい。(海外ドラマNAVI)
Photo:『ゲーム・オブ・スローンズ 第五章:竜との舞踏』
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