ファンタジー世界を舞台に多数の登場人物の思惑が錯綜する、米HBOの大河ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』。その真のヒーローが誰かを、数学者たちが導き出したことを、Quartzが伝えた。
この解析を行ったのは、米マカレスター大学のアンドリュー・J・ベヴァリッジ准教授と大学生のジー・シャン。二人は、「ネットワーク・サイエンス」を用いた解析のプロセスと結果を、全米数学協会の会報誌Math Horizonsに発表した(ネットワーク・サイエンスは、米国家安全保障局がテロリストのネットワーク解析に用いている学問でもある)。
具体的には、原作小説の第三巻「剣嵐の大地」において、登場人物の交流を記録し、15ワード以内に二人の人物が登場したところで、「つながり」を生成。どのくらいの頻度で二人が接近するかに応じて、つながりに重みを与えた。こうして出来上がった人物相関図は、物語世界における地理や家系、敵対関係を正確に反映したものとなった。
ベヴァリッジ准教授らはさらに、つながりのできた人数や、つながった相手のネットワークにおける重要さなど、異なる指標から登場人物をランク付け。その結果、一つを除いた全ての指標でランキングの一位に上ったのは、ドラマ版でピーター・ディンクレイジが演じている"ティリオン・ラニスター"だったということだ。
さらに、ティリオンの次にランクインしたのは、スターク家の私生児"ジョン・スノウ"、その次がスターク家の長女"サンサ・スターク"だったとのこと(それぞれ、ドラマ版ではキット・ハリントンと、ソフィー・ターナーが演じている)。
なお、ドラマ版でエミリア・クラークが演じる"デナーリス・ターガリエン"は、ウェスタロス大陸から離れたエッソス大陸にいるため、他の登場人物に押される結果となっている。ただし、人脈の連鎖から見て重要な存在であることは確かなようで、ベヴァリッジ准教授は「デナーリスは未来を象徴する存在。彼女とつながりのある人々から、将来何が起こるのかを見定めることができる」と述べている。(海外ドラマNAVI)
Photo:『ゲーム・オブ・スローンズ』
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