マーベルの新作映画『ドクター・ストレンジ』は、ベネディクト・カンバーバッチが初めて人気アメコミの世界に登場することでも大きな注目を集めているが、そのキャスティングには制作側の強いこだわりがあったという。米Hollywood Reporterが伝えた。
同作で監督を務めたスコット・デリクソンが語ったところによれば、主人公のスティーヴン・ストレンジ役にはベネディクト以外考えられなかったそう。しかし、もともとの撮影予定の際には、人気俳優として超多忙なベネディクトはロンドンで舞台『ハムレット』に主演することになっていた。オファーをした際、ベネディクトから「すでに『ハムレット』出演を約束したので、そちらを投げ出すことはできない」と出演は不可能だと説明されたという。
そこで彼に代わる主演としてジャレッド・レトー(『スーサイド・スクワッド』)ら他の俳優が検討されたが、ベネディクトを諦めきれなかったデリクソンがマーベル側に直談判。スタジオが、当初は2016年夏に予定していた全米公開日を秋に延期することを決め、ベネディクトの出演が叶ったのだ。
大手スタジオの公開延期という大きな決断にはベネディクトも感激したようで、「僕はこの企画に別れを告げなきゃいけないんだと思っていたよ。普通、乗る機会を逃すと電車は去ってしまうものだ。僕が出演できるように調整してもらえるなんて、すごく光栄だよ。彼らの信頼に応えたいという思いでモチベーションが高まったね」と語っている。
デリクソン監督の熱意でベネディクト主演が実現した『ドクター・ストレンジ』は日本では2017年1月27日(金)より全国ロードショー。(海外ドラマNAVI)
Photo:『ドクター・ストレンジ』
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