『スター・トレック』新シリーズを降板したブライアン・フラー、今は制作に一切タッチせず

『スター・トレック』の新たなTVシリーズとして、ファンの期待を集める『Star Trek: Discovery(原題)』。本作のショーランナーを務めていたブライアン・フラーが、降板することになったのはすでにお伝えした通り。降板後も、製作総指揮のポジションは維持している彼だが、米Newsweekが伝えたところによると、もはや制作には一切関わっていないということだ。

現在、ニール・ゲイマン作の人気小説「アメリカン・ゴッズ」のドラマ化を手掛けるフラーは、『スター・トレック』新シリーズを降板した理由について、「結局のところ他に責任を抱えていたので、CBSが求める時間内に仕上げることはできなかった。ドラマ版『アメリカン・ゴッズ』を無事に着地させて、出来得る限り、エレガントに洗練された形で作品を提供することに集中するのが最善だと感じたんだ」と説明している。

本人の決断を受け、CBSは、フラー抜きで制作を進めることを決めた模様。そのことについてフラーは「残念だけど、他にどうしようもなかった」と話している。さらに、「制作にもポスプロ(編集、VFX、音楽などを含む作業)にも関わっていない。僕がすでに提供したものが役に立つことを期待するしかない。彼らがどうやるか興味をそそられるよ」と続け、今は現場に一切タッチしていないと明言した。

ただし、シーズン2が作られることになったら、「先方は僕の番号を知っているから、必要とされるなら、もちろん応じるつもりだよ」と話していることから、今後、番組に復帰する可能性は全くないわけではないようだ。

『スター・トレック:ディープ・スペース・ナイン』や『スター・トレック:ヴォイジャー』に関わり、長年のファンとしても知られるフラーが制作に関わっていないのは残念だが、新シリーズのために第1・2話の脚本を執筆し、シリーズ全体にまたがる大きなストーリーも練り上げた。このことから、新シリーズはフラーのビジョンに沿ったものだとCBSは説明している。

また、降板したフラーの後任として、『プッシング・デイジー ~恋するパイメーカー~』でフラーの右腕を務め、『リベンジ』『ロズウェル/星の恋人たち』にも携わったグレッチェン・J・バーグとアーロン・ハーバーツが、ショーランナーを務めている。『Star Trek: Discovery』は、2017年5月より米CBS Accessにて配信予定。(海外ドラマNAVI)

Photo:ブライアン・フラー
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