『タイタニック』ビル・パクストン、手術中の合併症で急死

『タイタニック』や『アポロ13』、『エージェント・オブ・シールド』をはじめ、数多くの映画やドラマに出演していた名優ビル・パクストンが、2月25日(土)に61歳で亡くなった。米New York Timesをはじめ多くのメディアが報じている。

「非常に辛いことをお伝えしなければなりません.ビル・パクストンが、手術中の合併症で亡くなりました。ビルは、素晴らしい夫であり、父親でした。ハリウッドでのキャリアを美術部門からスタートさせ、その後輝かしい40年を、数多くの愛された作品の中で、俳優として、また製作者として過ごしました」と、家族の代理人がコメントを発表している。

ビルはテキサス州フォートワースの出身で、高校時代から8ミリ映画を撮っていたが、卒業後はロサンゼルスに移住。そこで、ジェームズ・キャメロン(『タイタニック』『エイリアン2』)監督との出会いをきっかけに、彼の作品に多く出演するようになる。映画では、エマ・ワトソン(『美女と野獣』『ハリー・ポッター』シリーズ)やトム・ハンクス(『ハドソン川の奇跡』『王様のためのホログラム』)と共演した『The Circle(原題)』が遺作となった。またテレビ界でも輝かしい業績を残しており、主演を務めた米HBOの『ビッグ・ラブ』ではゴールデン・グローブ賞に3度ノミネートされたほか、ケヴィン・コスナー共演の『宿敵 因縁のハットフィールド&マッコイ』や人気コメディシリーズ『そりゃないぜ!?フレイジャー』にも出演。2001年の映画『トレーニング デイ』を元にした米CBSの新作ドラマ『Training Day(原題)』に主演しており、同シリーズは2月7日にアメリカでプレミア放送されたばかりだった。このシリーズの撮影済み全13話のうち、すでに4話が放送されており、ビルは全てのエピソードに出演。彼のワルっぽい刑事役は非常に高い評価を受ける一方、ここまでの視聴率はあまり芳しくなく、視聴者数は平均して400万人にとどまっていた。

CBSとワーナー・ブラザーズは、ビルの訃報に深い衝撃を受けたとコメントを寄せているが、『Training Day』の今後についてはまだ明らかにされていない。このまま放送が継続するのであれば、次回の放送分より、亡きビルの刑事姿を見ることになる。私生活では、約30年連れ添った妻ルイーズとの間に、長男ジェームズ、長女リディアをもうけていた。多くの作品で様々な役を演じてくれたビル。ベテラン俳優の冥福を心から祈りたい。(海外ドラマNAVI)

Photo:ビル・パクストン
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