ベン・アフレック&マット・デイモンが製作! 近未来サバイバルSFスリラー『インコーポレイテッド』

ベン・アフレックとマット・デイモンの最強コンビが製作総指揮に携わった近未来SFドラマがいよいよ日本上陸! 主演には『REIGN/クイーン・メアリー』で既婚の女王メアリーに想いを寄せるイケメン王子ルイ一世(コンデ公)を演じていたショーン・ティール、そして人気ドラマ『24』のパーマー大統領として日本でもお馴染みのデニス・ヘイズバート、最近ではTVドラマ『MAD MEN マッド・メン』、あるいは映画『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』などで知られる演技派女優ジュリア・オーモンドたちが脇を固めた見ごたえバッチリのシリーズ。

ミーハーなこの筆者、ショーン・ティールにはコンデ公役の頃から目を付けていたので、去年のハリウッド映画スタジオ新番組お披露目ウィーク(= LAスクリーニング)で、『インコーポレイテッド』にショーンが主演しているのを見るや否や放映開始日をカレンダーに丸付けて、ずっと心待ちにしていたというわけです!

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舞台となるのは近未来。アメリカでは、地球温暖化・環境破壊により自然災害の大打撃を受け続け、爆発的に増えた自然災害被災者の救済で破産状態、やがて機能を失った政府の代わりに、巨大企業スピーガ社が政府の機能を吸収して国を動かしています。予め選抜された人間は、表向きには「高給取りのエリート社員」でも裏を返せば、企業への絶対服従を強いられ背けば拷問の末、死あるいは家族もろとも全ての記憶を剥奪されスラム地区レッドゾーンに放置、という恐怖政治を行うスピーガ。貧しい者と裕福な者たちの住む世界をグリーンゾーンとレッドゾーンの真っ二つに分けて統治しています。純利益かつエリート主義の絶対政権を行使し、ふたつのゾーン間に天国と地獄のような生活環境の差を生み出していますが、そこで働いているのが主人公ベン・ラーソン。自他共に認める野心家のエリート社員で、頭脳明晰、若くハンサムな彼は、スピーガ社の最高責任者であるエリザベスの娘を妻とし、昇進の道をひた走る何不自由ない生活を送っているかに見えます。しかしベンには妻にすら秘密にしているダークな過去があるのです!(ネタバレを避ける為これ以上は言えませんが...)とにかく上層幹部に昇進すれば全ての偽りを捨てて目的を達成できると信じるベン。しかし偽りはより大きな偽りを呼びその影響はベンを含めた周囲をウイルスのように冒していく...というストーリーです。

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ネタバレを極力抑えてストーリーを説明するのが至難の技な位、サプライズ満載の『インコーポレイテッド』。でもその反面、"貧富の差"とか"企業が政治を統治する世界"とか、アメリカ大統領がドナルド・トランプになって以来、ただの絵空事ではなくなりつつあって、ただのホラー映画よりも怖いストーリーです。実際に、"環境破壊難民"というのは今この地球上ですでに起き始めている事実であり、劇中出てくる大干ばつによる食糧不足に水不足(劇中ペットボトルの600円相当!)など、まんざらお芝居のみにとどまらない問題で、自分たちの将来を見ている気になってゾッとします。

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面白いドラマというのは、ハラハラドキドキさせてくれるには勿論のこと、キャラクターや彼らの置かれている環境に見ている側がいかにスンナリと感情移入できるか、ということだと思うのですが、スンナリどころかドラマのテーマがあまりにリアルで、はまり込んでしまうんです!

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純粋な娯楽としても見れますが、筆者は見ていて思わず、「地球をもっと大切にしなければ...!」などと思ってしまいました。あ、そういえば製作総指揮のマット・デイモンはかなり環境問題に対して熱心なんですよ。きっとそういったくだりもあって製作に関わっているのかな。何はともあれ、『インコーポレイテッド』今春おすすめドラマのひとつですよ!

『インコーポレイテッド』はスターチャンネルにて3月24日(金)11:00より放送スタート!

(文・取材: 明美・トスト / Akemi Tosto)

Photo:『インコーポレイテッド』
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