イラク戦争の重要な転機となった武力衝突事件を、ナショジオが総力を挙げて克明に描いた全8話のドラマ・シリーズ『ロング・ロード・ホーム』。その時、イラクの最前線で何が起きていたのか。死の恐怖と直面した兵士たちは何を思い、どう行動したのか。見る者の胸を揺さぶる感動と緊迫の戦争ドラマ大作が11月28日(火)より日本初放送となる。
本作で描かれる「ブラックサンデー」とは2004年4月4日、バグダッドの貧困地区サドル・シティで発生したアメリカ軍とイラク武装勢力による武力衝突事件。パトロール中の米陸軍第1騎兵師団の小隊が、連合軍暫定当局による占領支配に反対する民兵組織「マフディ軍」に襲撃され、駆け付けた米軍援護チームを交えた戦闘へと発展。8人の米兵が命を落とし、51人が負傷する惨事となった。この事件を皮切りに「ファルージャの戦闘」などイラク各地で米軍と武装勢力との戦闘が勃発し、当時既に有志連合軍によるイラク進攻から1年余り、復興支援へと移行していたイラク戦争は泥沼化していくこととなる。
長年に渡ってアメリカの対中東政策を最前線で取材してきたマーサ・ラダッツが「ブラックサンデー」事件の関係者やその家族へのインタビューをもとに書き上げたノンフィクションを原作とする本作。撮影に際しては、米軍兵士が撮影した写真やビデオはもちろん、原作者ラッダズ自身が執筆用の資料として現地で撮影した写真などを参考に舞台となるサドル・シティをまるごと本物そっくりのセットで再現。建築物は100棟以上。これは、北米に建てられた撮影用セットとしては最大級のものだという。
武装勢力に襲撃された部下たちを救出するため、大隊長として作戦全体の指揮を執るゲイリー・ヴォレスキー陸軍中佐を『ハウス・オブ・カード 野望の階段』のマイケル・ケリーが、トロイ・デノミー大尉を『Girls/ガールズ』のジェイソン・リッターが、ヴォレスキー中佐の妻を『ウォーキング・デッド』のサラ・ウェイン・キャリーズが、デノミー大尉の妻を『アート・オブ・モア 美と欲望の果て』のケイト・ボスワースがそれぞれ演じる。
『ロング・ロード・ホーム』はナショナルジオグラフィックのほかにFOX、FOXムービー、 FOXクラシック名作ドラマ、FOXスポーツ&エンターテイメント、ナショジオワイルドでも第1&2話、11月28日(火)9:00PM~11:00PM同時放送。(海外ドラマNAVI)
Photo:『ロング・ロード・ホーム』
(c)National Geographic/Van Redin