1994年に始まった大ヒット医療ドラマ『ER 緊急救命室』のロス医師で大ブレイクを果たし、シーズン5で同作のレギュラーから降りた後は主に映画界で活躍してきたジョージ・クルーニー。そんな彼が約20年ぶりにドラマ界へ復帰を果たすことが分かった。米Varietyなど複数のメディアが報じている。
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彼の復帰作となるのは、全6話のリミテッドシリーズである『Catch-22(原題)』。原作は、ジョセフ・ヘラーによる1961年の同名小説(「キャッチ=22」早川書房)。第二次世界大戦中のイタリアを舞台に、アメリカ空軍の爆撃機で爆撃手を務めているものの、一刻も早い除隊を望むジョン・ヨッサリアン大尉の目を通して、混乱した戦場を皮肉を交えて描いている。1970年には、オスカー監督のマイク・ニコルズ(『卒業』『エンジェルス・イン・アメリカ』)が映画化していた。また、1973年にはリチャード・ドレイファス主演で米ABCがドラマシリーズ化しようとしたものの、そちらは頓挫している。
本作で、ジョージが演じるのはカスカート大佐。主人公たちに何度も爆撃を行わせようとする上官で、映画版ではマーティン・バルサムが演じた役柄だ。ジョージはさらに、製作のパートナーであるグラント・ヘスロヴ(『グッドナイト&グッドラック』)とともに監督、製作総指揮も担うという。脚本を執筆するのは、『LION/ライオン ~25年目のただいま~』のルーク・デイヴィスと『アニマル・キングダム』のデヴィッド・ミショッド。パラマウントTVほかが製作を手掛けるが、放送局はまだ決まっていない。
ドラマ界でのジョージは、1999年にシーズン5をもって『ER』のレギュラーを降板して以降は、同作に2度ゲストとして登場したほか、テレビ映画の『FAIL SAFE 未知への飛行』と『Text Santa 2014(原題)』に脇役で出演したのみ。ロス役でエミー賞に2度、ゴールデン・グローブ賞に3度ノミネートされるも受賞はならなかった。しかし映画界では、俳優・監督・プロデューサー・脚本家としてアカデミー賞に合計8度ノミネートされると、2006年に『シリアナ』で助演男優賞を獲得、2013年にはプロデューサーとして『アルゴ』で2度目の栄誉を手にしている。
20年ぶりのドラマ界復帰がどのような結果となるのか注目だ。そんな『Catch-22』の撮影開始は2018年初めと見られている。(海外ドラマNAVI)
Photo:ジョージ・クルーニー
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