はじけるような青春の恋心から、しっとり大人の情愛まで、トキメキには事欠かない海外ドラマ。でも、アメリカのドラマを見ていると、ふと「ん?」と疑問に思わされる恋愛作法ってありませんか?
■「デート=恋人」ではない
『SEX AND THE CITY』や『フレンズ』、『ゴシップガール』、などなど、恋愛を主軸にしたドラマを見ていると、男女交際のスタイルがとかく奔放に見えたりしますよね。「回転はやッ!」とか「そんな近場で何人も!?」とか、見ている方は気が気ではありません。
また法廷や医療など硬めのドラマを見ていても、デートの相手がいきなり変わって「あれ?おまえさん、2話前にイイ感じになってた女の子はどうした!?」なんてことも結構あります。
日本的感覚ではなんとなく不誠実に思えますが、この違和感はちょっとしたルールの違いが原因だったりします。
例えば、日本では「デートする相手=恋人」というのが一般的ですが、アメリカの恋愛事情は少々違っています。それは「デーティング(dating)」という関係性があるから。これは彼氏彼女ではなく、文字通り「デートしている」相手。二人で会って甘い空気を楽しむけれど、まだ「この人だけ」と決めたわけではない状態です。この間は女性も男性も、他の人とデートすることもあります。
つまり、デート無罪!
オフィシャルな恋人がいない独身者が、複数の相手とデートしてみるのは普通のことだったりします。そしてデートを重ねてお互いの空気感を確かめた後、真剣交際に発展する場合もあれば、「なんか違う」と自然消滅することもあります。
■正式に恋人になるには
デーティング期間を経てお互いの気持ちが固まったら、ステディな恋人同士に昇格します。家族や友達に紹介したり、「真剣交際お願いします!」的な告白をするのが、正式なお付き合いの合図となるようです。
アメリカ式恋愛は奔放にも見えますが、逆に「正式に付き合う」事に対して日本よりかなり慎重。社会生活が夫婦単位、カップル単位で行われることが多いからこそ、「特定の一人」を決めることに重みがあるのかもしれません。
■「I love you」の重さがすごい
正式な恋人といえば、「I love you」もそのサインの一つ。アメリカの人たちはしょっちゅう言ってそうな気もしますが、実はすごく重みのある言葉なのだとか。家族などの特別な間柄か、恋人なら、ものすごーく愛している場合にしか使わないそう。海外ドラマを見ていて「I love you」が出てきたらかなりの真剣交際なのだと思っていいようです。
■日本女子にも役立つ「デートしてるだけ」感覚
さて、そんなアメリカのデート&恋愛文化ですが、うまく参考にすれば日本の女子の恋愛にも役立ちそう。
アメリカ式デーティングのいいところは、相手に「真剣なの?遊びなの?」と即決をせまらず、逆に愛を捧げる必要もないという部分です。
まず決断をせまらない女性は男性にとって居心地がいいので、よくモテます。「でも、それって都合のいい女なんじゃ...」とのご心配のもあるでしょうが、大丈夫。デーティング期間は見極め期間と割り切って、決断しなそうな男性からはさっさと離れればいいだけです。
また恋愛初期段階でアツくなりすぎて、男性をシラケさせてしまうのも女子にはありがちな失敗。相手の気持ちが曖昧なうちは、やっぱりデーティングの気分で、他にも広くアンテナを張り巡らせて。「あなたとはまだデートしてるだけ!」くらいの軽やかさがある方が、相手にも楽しい緊張感を与えることができるのではないでしょうか。
...とはいえ、そういつもドライじゃいられないのもまた女心。結局のところ海外ドラマの女性たちも「ただの遊びだったのかしら?」「彼がはっきりしてくれない!」と落ち込んだりしています。このあたりの悩みは、外国といえど共通だなあ...と感じさせる部分です。
文化や人間関係のルールの違いが参考になったり、その反面、ルールが違っても渦巻く感情には差はないのだと感じられたり。両方が海外ドラマの面白いところかもしれませんね!(海外ドラマNAVI)
Photo:『SEX AND THE CITY』
© 2014 Home Box Office,Ink.All rights reserved.HBO(R) and all related programs are the property of Home Box Office,Inc.