『Glee』ダレン・クリス、『アメリカン・クライム・ストーリー』で連続殺人犯を演じる心境を語る

実在の事件を追う米FX人気シリーズ第2弾で、世界的に有名なファッションデザイナー、ジャンニ・ヴェルサーチが殺害された事件の真相に迫る『アメリカン・クライム・ストーリー/ヴェルサーチ暗殺』。日本でも、6月25日(月)よりスターチャンネルにて独占初放送がスタートするが、本作でヴェルサーチを射殺した連続殺人鬼アンドリュー・クナナンに扮するのは、大ヒット青春ミュージカルドラマ『Glee/グリー』のブレイン役ダレン・クリスだ。

幼少時代に音楽を、学生時代に舞台演劇を学んだダレン。2012年にミュージカル『ハウ・トゥー・サクシード』でブロードウェイデビューを果たし、2015年には『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』で主役ヘドウィグを演じている。その際、同作を観劇していた『アメリカン・クライム・ストーリー』の製作総指揮者ブラッドフォード・シンプソンにその演技を気に入られ、今回の配役が決定したと伝えられている。今までのイメージを覆す、殺人鬼という難役に挑んだダレンは、どんな気持ちでこの役と向き合ったのか。当時の心境を米Deadlineのインタビューで明かした。

クナナンは驚くほど頭の回転が早く、巧みで狡猾、そして自己抑制のきかない太鼓持ちである。ダレンは、そんな彼と自分に共通するものをわずかながら見つけることができたと言う。「僕はもの凄くお人好しなんだ。どうしてかはわからない。末っ子だからかもしれないし、カトリック育ちだからかもしれない。とにかく、みんなを幸せにしたいんだ」と話し、彼と自分に共通するところを見つけ、八方美人な性格から殺人鬼へと変貌を遂げたクナナンを、より"人間らしい"視点で見ることを心がけたという。「アンドリュー・クナナンがしたことは絶対に許せない。彼の行動は本当にぞっとするし気分が悪くなる。でも、僕は彼に共感する術を見つけなければいけなかったし、そうしなければこの物語はおもしろくならなかっただろう。だって、みんなある時点までは(前作の)O・J・シンプソンを大好きだったよね? どんなに悪い人でも、いい瞬間というのはあったんだ」と演じた役に寄り添う努力をしたという。

また、クナナンは反社会性パーソナリティ障害で共感性に欠けていたとも言われているが、ダレンはそんな彼のことを「人生の中で多くの痛みを抱えていた人」だと話し、「彼は数々の恐ろしいことをした、とても残念だ」と語った。

ダレンの演じるクナナンがどう仕上がっているのか楽しみな、『アメリカン・クライム・ストーリー/ヴェルサーチ暗殺』は、BS10 スターチャンネルにて6月25日(月)23:00より日本独占初放送スタート。(海外ドラマNAVI)

Photo:ダレン・クリス
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