『ゲーム・オブ・スローンズ』のあの人との再共演で強い絆が生まれた!『ワイルド・ブレイブ』スティーヴン・ラング直撃インタビュー

『ゲーム・オブ・スローンズ』のカール・ドロゴ役や『フロンティア』のデクラン・ハープ役、『ジャスティス・リーグ』のアーサー・カリー/アクアマン役で知られるジェイソン・モモア。彼が主演・製作を務めた新作映画『ワイルド・ブレイブ』が、7月14日(土)から8月24日(金)まで新宿シネマカリテで開催する真夏の祭典、「カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション(カリコレ)」で上映される。同作は人里離れた山小屋にいた親子が家族のために命をかけて戦う雪山アクション映画だ。

そんな作品でジェイソンの父親リンデンを演じるスティーヴン・ラングを直撃! 『アバター』のマイルズ・クオリッチ大佐や『ドント・ブリーズ』の盲目の老人、『Terra Nova ~未来創世記』のナサニエル・テイラー将軍といった印象的な役を演じてきた彼が、以前共演したジェイソンから直接オファーされたという今回の役柄や作品の魅力、60代になってもアクションを披露できる秘訣について語ってくれた。

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――2011年の映画『コナン・ザ・バーバリアン』で敵対関係にあったジェイソン・モモアと今回親子を演じたわけですが、彼との再共演はいかがでしたか?

前回の共演が非常に楽しかったから、この役を受けることにしたんだ。『コナン・ザ・バーバリアン』での私と彼は肉体的にぶつかり合う役で、そういうファイトシーンがジェイソンはとてもうまくて信頼できる。信頼というのは、演技はもちろん、人生においても重要な要素だと思う。ジェイソンは気骨や行動力、才能にあふれているし、しょっちゅう笑わせてくれるんだよ。もちろん、特別好きでない人ともちゃんと仕事はできるけれど、本当に好きな相手とならもっといい仕事ができるものだからね。だから、本作はジェイソンとの厚い友情があったからこそ受けたと言える。彼から(電話で)自分の父親役を演じてほしいと頼まれた時にはとても光栄に感じたし、実際に脚本を読んでみて、自分ならこの役に命を吹き込めると思った。

一つ指摘しておきたいのは、『コナン・ザ・バーバリアン』でのジェイソンは主演俳優だったけど、本作での彼は主演俳優なだけでなくプロデューサーでもあったということだ。作品に対して重大な責任を負っている彼から出演を頼まれるのは、とても重みがあったよ。

繰り返し共演したことでジェイソンとは強い絆を築くことができた。もし今度彼からまた一緒にやろうと誘われたら断る理由はないだろうね。

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――あなたの演じるリンデンは、アクションを披露するだけでなく、認知症の症状を示し始めていて、息子とちょっとギクシャクしています。そんなキャラクターを演じる上で最もやり甲斐があったのは?

リンデンに関してまず感じたのは、強くて利他的な人間だということだ。彼は他人に何も求めてこなかったけれど、病気のせいで自分がちゃんと行動できなくなったことに気づく。しかし、誰かに頼らなければならないという状況は、彼には耐えがたいことなんだ。リンデンが抱える怒りや苛立ち、痛みを掘り下げていくというのは、とてもやり甲斐があることだったよ。

リンデンは認知症の初期症状を示しているわけで、基本的にはまだちゃんと生活できていて自我があるために、息子や嫁の目の中に自分への哀れみを見ると、どう反応していいのかわからないんだ。彼にとってはまったくもって受け入れがたい状況だからね。そういう風に分析してリンデンというキャラクターを形作っていったよ。誇り高く、自分のことを省みずに生きてきた男だが、突然足元がガラガラと崩れ始めているところなんだ。

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――リン・オエディング監督がスタント出身ということで本作はアクション満載ですが、アクション作品の経験が豊富なあなたやジェイソンがアイデアを出すことはあったのですか?

リンは自らスタント経験もあるしスタントコーディネーターとしての顔も持っているから、その必要はなかったよ(笑) 長年いろんなスタントコーディネーターと仕事をしてきたけれど、彼らはみんな素晴らしいんだ。映画で個人的に好きな部門の一つがスタントと言えるくらいだよ。なぜなら彼らは自己犠牲の精神に秀でているからね。彼らは、自分の仕事はあくまでも俳優を輝かせるためのものだと理解していて、自分の色を少しも出すことなく求められた仕事をプロとしてきっちりこなしているんだ。

ただ、リンデンに関しては、あまりスタントの出番はなかったはずだけどね。大体のシーンは私が自分でやったと思う。リンは周りの意見に耳を貸す監督だから、とても信頼できたよ。そしてスタントたちはこの作品で本当に素晴らしい仕事をしていると思う。実に見事だよ!

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――本作以外にも『ドント・ブリーズ』の盲目の老人など、あなたは60代になっても見事なアクションを披露されていますが、年を重ねても体を健康に保つ秘訣があれば教えてください。

健康的な生活を送り、できるだけ柔軟であることだね。7月11日に66歳になったんだが、年を重ねるのは構わないんだ。長生きできるならね(笑) 日頃から運動して、いつどんな話が来ても対処できるように準備している。できる限りアクションは続けたいと思っているよ。いつかはできなくなる日が来るだろうけどね。

そして、いくつかやっているトレーニングの中でも特に効果的なのがヨガだ。私にとっては欠かせないものだね。ヨガを続けている限り仕事ができると思うよ。

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60代でも精力的なスティーヴンとジェイソンが共演したアクション映画『ワイルド・ブレイブ』(配給:ハピネット)は、7月14日(土)から8月24日(金)まで新宿シネマカリテで開催する真夏の祭典、「カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション(カリコレ)」で上映される。
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Photo:『ワイルド・ブレイブ』
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