『ウォーキング・デッド』アンドリュー・リンカーンが遺してくれたもの...そして新ショーランナーが描くリック離脱後の青写真

これまで大ヒットシリーズ『ウォーキング・デッド』(以下『TWD』)で主人公リック役を演じてきたアンドリュー・リンカーンは、今秋スタートするシーズン9で降板することが決まっている。私たちには、彼がいなくなった後の『TWD』の世界を想像することはまだ難しいが、キャストとクルーはファンにも彼の門出を祝って欲しいと願っているという。英Digital Spyなど複数のメディアが伝えている。

新シーズンからショーランナーに昇格するアンジェラ・カンは米Entertainment Weeklyに対し、シーズン9はリックに"敬意"を払うシーズンになると語った。

「リック・グライムズは視聴者に愛され、彼の冒険を楽しんでいたキャラクターよ。彼は、彼の家族を探し、見つけ、失い、それでも戦い続けてきた男。そしてそれは、みんなにとって大きな意味があることだと思うの」「私たちは心から彼に尊敬の意を表し、素晴らしい方法で彼に別れを告げたいと思っているの。それが新シーズンでの私たちの義務よ」

カンの言葉からは、新シーズンの具体的な展開は読めないが、おそらくファンが望む平和的な最後を迎えると予想される。これまで『TWD』を去っていったキャラクターたちの最期を考えれば非常に珍しいことかもしれないが。

彼の出口について、アンドリュー自身は生存者コミュニティ間の提携を構築するリックの「長い闘い」に焦点を当てることを示唆している。加えて、『TWD』はリックが去った後もショーを成功させていかなければならない。カンは、リックがいなくなった後を描くクリエイティブチームにとってのもう一つの大きな仕事は、「前に進む人々の物語を伝え続けること。この物語は、一人の男のためだけの話ではないのだから」と述べている。

「彼はほかの俳優たちに、これまで数年間にわたって彼が積み上げてきた"良い遺産"を引き継いでいく力も与えてくれたの。そしてみんなが確実に全シーズンを通してステップアップしてきたわ。だから、このドラマに出演している俳優たちはみな、アンドリューのように前向きで、温かい、素晴らしい俳優になるはずよ。そしてそれこそが、アンドリューが私たちの現場に残してくれる、この先も受け継がれる遺産なのよ」

『ウォーキング・デッド』シーズン9は、米AMCにて10月7日から放送開始予定。(海外ドラマNAVI)

Photo:『ウォーキング・デッド』(C) Gene Page/AMC