ベストセラー小説に惚れ込んだリース・ウィザースプーン（『ウォーク・ザ・ライン／君につづく道』）とニコール・キッドマン（『めぐりあう時間たち』）という二人のオスカー女優が製作総指揮・出演を務め、エミー賞やゴールデン・グローブ賞など数々の賞を獲得したミニシリーズ『ビッグ・リトル・ライズ＜シーズン1＞』。本作について、出演者のリース（マデリン・マッケンジー役）とシェイリーン・ウッドリー（ジェーン・チャップマン役）が語っているのでご紹介しよう。
リースが演じるマデリンは、元夫、今の夫との間にもうけた二人の娘を持つ専業主婦で、喧嘩っ早い性格。そんな彼女がひょんなことから知り合うのが、シェイリーン扮するジェーン。新しく越してきたシングルマザーで、マデリンの次女と同じ小学校に通う息子がいるが、ある秘密を抱えているキャラクターだ。
■リース・ウィザースプーン（マデリン・マッケンジー役）
――HBOのビッグプロジェクトがついにお披露目となりましたが、どんな気分ですか？
最高よ。HBOはすごくサポートしてくれたわ。製作の面でも、この映画...いえ、TV番組というかミニシリーズを売り出す面でもね。ニコール（・キッドマン）と私が持つビジョンを理解し、支え、実現させてくれたの。
――この作品を作ろうと思った理由は？
5人の女性が複雑な現代社会を生きる姿をうまく表現した作品だと思ったから。様々な色を持つ女性の心情を描いた作品が最近あまりないと感じたからなの。5人それぞれが母親として奮闘していたり、悩んだりしていて、オリジナリティのある作品だと思ったわ。
――子役たちが素晴らしいですが、小さな共演者についてどう思われますか？
あの子たちには本当に驚かされたわ。みんなすごく才能にあふれているの。監督のジャン＝マルク（・ヴァレ）も素晴らしくて、子どもたちの自然で明るい表情をうまく引き出していたわ。本当の家族みたいに思っていて、（撮影終了後は）数ヵ月間会っていなかったから、今回久しぶりに顔が見られて、とても嬉しかった。
――あなたはジャン＝マルクと以前『わたしに会うまでの1600キロ』でも一緒に仕事をされていますが、彼がなぜこの作品に適していたと思われますか？
彼はとにかく優れた監督だし、脚本も編集も撮影もこなせるの。彼独自のスタイルでね。そして、すべての要素において映画のような雰囲気を出す。さらに非常に心優しくて思いやりがあって、性別や人種に関係なく、人をちゃんと人として見てくれるの。また一緒に仕事ができて幸運だったわ。
■シェイリーン・ウッドリー（ジェーン・チャップマン役）
――本作でのあなたの役どころは？
私はジェーンという若い女性を演じているの。彼女は20代半ばで、7歳の息子がいる。ジェーンは子育てに奮闘すると同時に、この混沌とした世界で、母親として、また一人の大人として成長しようとしているところで、それまで全くなじみのなかった、価値観のまるで違うコミュニティに入り込んでしまうのよ。
――先程あなたの息子ジギーを演じたイアン・アーミテイジと話しましたが、彼はあなたが大好きだと言っていました。
私も大好き！
――大勢の子どもが登場しますが、彼らとの共演はいかがでした？
素晴らしい経験よ。この作品の子役たちは今まで見たこともないほど優れた子ばかりで、親御さんもとても誠実な方々で幸運だったわ。親は自分の子どもにとって最善を願うものだけど、彼らは子どもを支配しようとはせず、子役たちはみんな自らの意思で役者をやっているの。それってとても大事なことだわ。あの子たちには自主的に演技や楽しさやリアリティを追求する自由があるの。撮影現場で、特に若い人たちにはあまり許されていないことだから、素晴らしいと思ったわ。
――役作りをする上で最も難しかった点は？
精神的あるいは身体的なトラウマを抱えるキャラクターを演じる時は、それを自分のことのように感じ、リアルに表現するためには、ただ演じるのでなく、実際にそういう人たちが持つ精神状態に自分を近づけることが重要なの。そこが難しかった。多くの人がそうした苦しみと闘っているから、そのような人を不快にさせたり彼らの信用を落としたりせずに、敬意を持って表現したかったから。
――リースやニコールらとの共演はいかがでした？
最高だったわ。さっき私たちは仲良く会場に出てきたけど、あれは演技じゃないの。この業界で、女性同士が嫉妬や競争心なしに、思いやりや愛情にあふれている人たちばかり集まるのは珍しいことなの。ある意味、互いを助け合う姉妹のような関係が築けたわ。それが今回の作品で一番感動した部分ね。世代や人種を越えて、どんな背景を持つ人も、心からお互いをサポートしていたの。
『ビッグ・リトル・ライズ＜シーズン1＞』（発売・販売元：ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント）はDVDリリース中。
Photo：『ビッグ・リトル・ライズ＜シーズン1＞』
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