今年3月21日に米FOXでシーズン1の放送が終了した『The Gifted ザ・ギフテッド』に、早くもシーズン2が登場。9月25日(火)より米国で放送がスタートしている。マーベル『X-MEN』の最新シリーズとなる本作では、様々なミュータントたちの価値観の違いが露わに。かつての仲間たちはそれぞれの正義を追い、別々の道を歩み始める。
【関連記事】スティーヴン・モイヤー&エイミー・アッカー出演『The Gifted ザ・ギフテッド』を見るべき5つの理由
■主人公アンディー、組織を去る
アンディー(パーシー・ハインズ・ホワイト)と姉のローレン(ナタリー・アリン・リンド)は、田舎に暮らす平凡なティーンエイジャー。アンディーが高校でいじめを受けたことがきっかけで、ミュータントの能力が発現する。驚いたのは父リード(スティーヴン・モイヤー)。ミュータントを犯罪者として扱い起訴する職務に就いていたのだ。子供たちがミュータントだと判明してからは一転、看護師で妻のケイトリン(エイミー・アッカー)とともに、息子たちを政府から守ろうとする。
一家はミュータントの地下組織の助けを借りて身を隠すとともに、組織と力を合わせ、悪の社交クラブ「ヘルファイア・クラブ」の打倒を目標に掲げる。しかしシーズン1のフィナーレで地下組織は襲撃を受け、壊滅状態に。さらに、アンディーは、磁場を操るポラリス(エマ・デュモン)たちとともに地下組織を去り、殺人も厭わないヘルファイア・クラブのリーダーであるリーヴァ(グレース・ギアリー)の仲間に加わろうとしていた。波乱のシーズン2が動き出す。
■試される視聴者の価値観
本作の特徴は善悪の価値観をあえて曖昧にした点にある、と米Entertainment Weeklyは紹介。政府機関対ミュータントというメインストーリーにおいて、どちらが正しいかという判断は視聴者に委ねられている。政府からの抑圧に対抗するミュータントたちの行動は正当にも思えるが、ときには娘を持つ親の命を奪うことも。また、昨シーズンでポラリスは磁場を操り、飛行機を墜落させていた。登場していたマッド・サイエンティストと反ミュータント派政治家の命を奪うことが目的だったとはいえ、正義の行動と言えるかは意見が分かれるところだろう。
さらに、展開の早さも本シリーズの特徴のひとつ。フラッシュバックがあったかと思えば6ヶ月後に時間軸を移すなど、目まぐるしい展開が視聴者を飽きさせない。若干ストーリーの不備はあるものの、スピーディーな転換が話の粗を忘れさせてくれる、と米AV Clubは評価している。テンポの速さを好感する同メディアは、爽やかな風のように駆け抜ける、あっという間の1話43分だと述べている。
■魅力いっぱいの敵将、リーヴァ登場
登場人物の多さもシリーズの特色。あらすじを書くのに骨が折れるほど沢山のキャラクターが登場する、とAV Clubは表現する。シーズン2では新キャラクターとして、敵陣リーダーのリーヴァ(グレース・ギアリー)が登場。クラブ内の派閥である「インナー・サークル」の長として、その地位を確固たるものにしようと目論んでいる。
ここ最近記憶にあるなかでは最も魅力的なヒーローものだった、とシーズン1を振り返るEntertainment Weelkyも、シーズン2で存在感を見せつけるリーヴァを紹介。反ミュータント派の乗る飛行機をポラリスが墜とした件で、彼女が糸を引いていたと推測する。ミュータントにとって有益な行動に出た彼女だが、特殊な音波を発して聞いた者の脳の活動を停止させるという残虐な技の使い手でもある。また、身勝手な行動が目立つ彼女に、配下のインナー・サークルからも反発が。シーズン2で視聴者は、リーヴァを応援すべきか憎むべきか思案を続けることになるだろう、とその強烈な存在感に注目している。
『X-MEN』スピンオフ・シリーズの『The Gifted ザ・ギフテッド』シーズン2は現在米FOXで放送中。(海外ドラマNAVI)
Photo:『The Gifted ザ・ギフテッド』
(C)2017 Fox and its related entities. All rights reserved. MARVEL TM & (C)2017 MARVEL