LAスクリーニング2018:『メンタリスト』ロビン・タニーが検事を演じる『The Fix』

実在の元有名アメフト選手O・J・シンプソンといえば、1994年ロサンゼルス高級住宅街で元妻とその男友達を惨殺したとされ逮捕され、ほぼ有罪確実で裁判にかけられたものの、ロサンゼルス市警や検察側の不手際がきっかけで無罪放免となった人物。『アメリカン・クライム・ストーリー/O・J・シンプソン事件』でも扱われた事件だが、本編の『The Fix』はそれを叩き台にして製作されたドラマとなっている。

このドラマの舞台となるのもロサンゼルス。ある日、有名アメフト選手セヴィ・ジョンソンの妻、カサンドラが惨殺死体で発見される。最有力犯だったジョンソンは、汚い手を使うことも辞さないやり手弁護士エズラ・ウルフの尽力により無罪となる。

有罪判定を見込んでいた検事側は大打撃を受けマスコミの餌食となる。精神的ダメージを受けた事件担当検事のマヤ(ロビン・タニー)は、検察局を逃げるように退社し、田舎に引きこもり、都会の喧騒から離れた静かな生活をスタートさせる。

そして8年が経過する。ジョンソンの恋人ジェシカが惨殺死体で発見される。殺人パターンは8年前のカサンドラ惨殺事件と似通っている。隠遁生活から再び事件の渦中に呼び戻されるマヤ。欲と裏切りが検察局内と事件の周囲に蔓延り事態は混沌とする。

周囲はジョンソンを犯人と決めつけるが、ジョンソン本人は無罪を主張する。一方、8年前の苦い思い出に終止符を打つべく再び担当検察官として現場復帰を決めるマヤ。果たしてジョンソンは犯人なのか?それとも、世間の先入観年を利用し綿密に仕組まれた罠の犠牲者なのか。

 

『The Fix』のクリエイターは、O・J事件の際に検察官を務めて敗訴に追い込まれたマーシャ・クラーク本人。製作総指揮も担当しており、話題に事欠かない新番組となりそう。

製作スタジオ:ABC
放送局&放送開始日:ABCにて2019年プレミア放送予定。
製作総指揮:マーシャ・クラーク、エリザベス・クラフト(『The 100/ハンドレッド』)、サラ・フェイン(『666 パーク・アベニュー』)、デヴィッド・ホバーマン(『名探偵モンク』)など
出演者:ロビン・タニー、アドウェール・アキノエ=アグバエ(『LOST』)、メリン・ダンジー(『レジデント 型破りな天才研修医』)、マウザム・マカー(『チャンピオン』)ら

Photo:『The Fix』
(C)ABC Studios.