単なるドラマを超え、文化と呼ばれるほどの人気を獲得したSFドラマの金字塔『スター・トレック』シリーズ。その待望のドラマシリーズ最新作『スター・トレック:ディスカバリー』シーズン1が12月19日(水)にDVD、12月26日(水)にブルーレイとしてリリースとなる。今回はその魅力と見どころを紹介しよう。
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■待望のドラマシリーズ新章が始動!宇宙船USSディスカバリー号発進!
『スター・トレック エンタープライズ』が2005年に全米で放送終了してから、長らく新作の放送がなかった『スター・トレック』のドラマシリーズ。2009年からはJ.J.エイブラムスによる映画シリーズが始まり、大胆なリブートにより新たなファン層を開拓して大ヒット映画シリーズの仲間入りを果たすも、ドラマシリーズの新作は音沙汰なし。だが2017年に、ファン待望のドラマシリーズが『スター・トレック:ディスカバリー』として始動!
米CBSにて2017年9月から放送されたシーズン1は、米国映画評論サイト「Rotten Tomatoes」で第1話と第7話が100パーセント Fresh(肯定的レビューが100パーセント)を獲得。さらにSF・ファンタジー・ホラー作品のアカデミー賞とも呼ばれるサターン賞の第44回にて、「<テレビ部門>主演女優賞」「ニューメディアシリーズ賞」を受賞と好評を博し、シーズン2の放送も決定となった。すべてが進化した圧倒的なSFアクション超大作として、本作は『スター・トレック』におけるドラマシリーズの新章を飾るにふさわしい作品なのだ。
■舞台は『宇宙大作戦』の約10年前! 銀河を揺るがす宇宙戦争勃発!?
物語の舞台は『宇宙大作戦』の約10年前。USSシェンジョウは調査で訪れた領域の外れで、惑星連邦に敵対的なクリンゴン人と遭遇。副長のマイケルは、船長のジョージャウや同僚のサルーと対応を巡って意見が分かれ、独断で攻撃を指示するが、ジョージャウから副長の座を解任されて拘束されてしまう。
その後クリンゴンは攻撃を開始し、惑星連邦vsクリンゴンの全面戦争へと戦火が拡大。その責任を問われ、マイケルは宇宙艦隊初の反逆者として終身刑となってしまう。しかし、マイケルは護送中に接触したUSSディスカバリーのロルカ船長から戦時徴用でのクルーを命ぜられ、科学船として活動するUSSディスカバリーに乗り組むことに。その中で、マイケルは戦争の勝敗を左右する新たなワープ技術「胞子ドライブ」を目撃する...。
シリーズ史上初の船長・司令官ではない主人公マイケルの視点によって描かれる本作。しかも、マイケルはバルカン人に育てられ、バルカン学習センターおよび科学アカデミーに初めて参加した地球人女性という設定。そんな主人公を中心に、型破りな戦略家にして謎多き船長ロルカ、宇宙艦隊初のケルピアン人・サルー、クリンゴンの元捕虜で保安主任のタイラーら魅力的なクルーが勢揃い。彼らによって、クリンゴンとの戦争を中心に、裏切りや策謀により予想外の展開が次々と巻き起こるSFアクションドラマが繰り広げられる。
■トレッキーだけじゃない! 初心者でも楽しめる要素が満載!
50年以上の歴史を誇る『スター・トレック』シリーズ。その壮大なサーガに、「この作品から見るのは難しいのでは?」と怖じ気づいてしまう方もいると思うが、そこは安心してほしい。
本作は時代設定をシリーズ第1作目である『宇宙大作戦』よりも前としていることで、歴代シリーズの本流である『宇宙大作戦』以降の物語や設定を知らなくても、一つのSFアクションとして楽しめるようになっている。さらに、J.J.エイブラムスによる映画版のようなテンポ、迫力、CG映像がドラマを超えたハイクォリティーな作品として見る者を夢中にさせる。さらに、SF要素のツボを押さえつつも、マイケルの成長を軸にミステリーやラブロマンスといったドラマティックなストーリーを重視した作りと、シーズン1で一つの物語が完結している点も見やすさに拍車を掛けている。
もちろん、シリーズの熱心なファンであるトレッキーであればさらに楽しめること間違いなしだ。本作の時間軸はドラマシリーズなので、それに関連した設定が多数登場している。
マイケルの育ての親がスポックの父親であるサレクであったり、『宇宙大作戦』の詐欺師ハリー・マッドの登場。本作よりもさらに前の時代を描いた『スター・トレック エンタープライズ』の主人公アーチャー船長や、複数のシリーズに関わるUSSディファイアントなどへの言及なども。そして、シーズン1 最終話のラストでは伝説のあの宇宙船も登場し、シーズン2ではスポックも登場予定ということで、トレッキーの心を引きつけてやまないシリーズとなっている。
■歴代シリーズの製作陣と豪華キャストが新たな船出に集結!
企画・製作総指揮は09年版『スター・トレック』『スター・トレック イントゥ・ダークネス』のアレックス・カーツマンと、『スター・トレック ヴォイジャー』脚本のブライアン・フラー。さらに、『スター・トレック2/カーンの逆襲』監督のニコラス・メイヤー、『新スター・トレック』ライカー副長役のジョナサン・フレイクス、シリーズの生みの親であるジーン・ロッデンベリーの息子ユージーン・ロッデンベリーと、歴代シリーズに携わった人々がスタッフとして大集結している。
主人公マイケルを演じるのは『ウォーキング・デッド』のサシャ役で人気のソネクア・マーティン=グリーン。バルカン人に育てられたことで地球人とは違う感情を持ちつつも、宇宙艦隊の中で成長していくマイケルの新たな戦うヒロイン像を示し、サターン賞「<テレビ部門>主演女優賞」を獲得した演技に注目だ。
そのほかにも、USSディスカバリーの副長で、歴代シリーズのスポックやデータのような位置づけでもあるサルー役に、『シェイプ・オブ・ウォーター』などでクリーチャー演技に定評のあるダグ・ジョーンズ。USSディスカバリー船長のロルカ役には『ハリー・ポッター』シリーズのジェイソン・アイザックス。ジョージャウ役に『グリーン・デスティニー』のミシェル・ヨーといった豪華キャストが勢ぞろいしている。
また、日本語吹替版の声優陣には、マイケル役によのひかり、ロルカ役に咲野俊介、サルー役に桐本拓哉、タイラー役に加瀬康之といった実力派が名を連ねている。
■映像特典は2時間半超え! トレッキーも大満足の特典がてんこ盛り!
セル ブルーレイ&DVDの共通特典にはOリング(アウターケース)仕様、日本限定オリジナルブックレット(16p)が封入。共通映像特典では、未公開シーン、予告編、新番組スポット集、シーズン1の予告編や見どころ、制作の舞台裏として、コンセプトと配役、音楽、異星人の造形と特殊メイク、セットデザイン、宇宙空間のシーン、小道具、女性の旅、衣装とてんこ盛り。映像特典の収録時間はなんと2時間半越えの大ボリュームとなっている。
特に目を引くのが、「制作の舞台裏:セットデザイン」と「制作の舞台裏:異星人の造形と特殊メイク」だ。「制作の舞台裏:セットデザイン」では作品内に登場する宇宙船のコンセプトアートと巨大なセットの組み立て風景を映像として堪能でき、「制作の舞台裏:異星人の造形と特殊メイク」では新造形となったクリンゴン人や、シリーズ新登場のケルピアン人といった異星人たちの造形へのこだわりを楽しめる。
12年の時を経て、ついによみがえった伝説のSFドラマシリーズ。この新たな船出をブルーレイ&DVDでぜひ祝いながら楽しんでほしい。
■『スター・トレック:ディスカバリー』商品情報
DVD-BOX 12月19日(水)リリース
Blu-ray BOX 12月26日(水)リリース
Blu-ray BOX 12,800円(税別)DVD-BOX 9,800円(税別)
発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
※レンタルDVD Vol.1~8 12月19日(水)レンタル開始
公式サイト
(文/豹坂@櫻井宏充)
Photo:『スター・トレック:ディスカバリー』 TM & (C)2018 CBS Studios Inc. STAR TREK and related marks are trademarks of CBS Studios Inc. CBS and related logos are trademarks of CBS Broadcasting Inc. All Rights Reserved.