英ベストセラー作家ニール・ゲイマンとテリー・プラチェットによる、1990年に出版された同名小説を映像化したAmazon Prime Original『グッド・オーメンズ』。絶妙なタイミングで英人気ロックバンドのクイーンの曲が流れる本作だが、彼らの曲が多数使用されている理由が明らかとなった。米CINEMA BLENDが報じている。
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ドラマ版の舞台は、人類が最後の審判に備える2018年の世界。この世の終わりを望まない天使アジラフェル(マイケル・シーン『マスターズ・オブ・セックス』)と悪魔のクロウリー(デヴィッド・テナント『ドクター・フー』)が、世界の終末をもたらす反キリストの少年を見つけ出そうとしたことで起こるドタバタが描かれるファンタジー・コメディ。
本シリーズではクロウリーが登場する場面と、彼が愛車のベントレーに乗っているシーンでクイーンの曲がよく挿入されているのだが、それは原作にも書かれているからだという。原作には、「クロウリーがクイーンのベスト盤テープを車の中で聴いているが、そのテープが実はクイーンだとは限らない。なぜなら2週間以上車に置いているテープは、クイーンのベスト盤アルバムになってしまうからだ」と記されているそうだ。
ゲイマンとプレチェットは、"どんなカセットテープも、しばらく車の中に置いているとクイーンのベスト盤になってしまう"というジョーク的な理論をデッチ上げ、原作ではクロウリーがクイーン以外の音楽をかけようとしてもフレディ・マーキュリーの声が流れて来てしまう...という描写も登場する。ヴィヴァルディの「四季」がクイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」に変わり、チャイコフスキーやベートーヴェンを聴こうとしても全部クイーンの曲に代わってしまうのだ。
そして、原作よりもドラマ版でクイーンの曲が登場する回数が多いのは、原作ではクイーンの音楽が流れて来る設定はクロウリーが愛車のベントレーに乗った時のみに限られるが、ドラマ版では小説とは違い好きな時にバックグランド音楽として曲を挿入できるため、クイーンの音楽がふんだんに使用されているという訳だ。
斬新な設定の物語やデヴィッドとマイケルの演技だけでなく、クイーンの曲も存分に楽しめる『グッド・オーメンズ』はAmazon Prime Videoにて独占配信中。(海外ドラマNAVI)
Photo:
Amazon Prime Video『グッド・オーメンズ』