『エレメンタリー』ルーシー・リューらが出演! ダークコメディ『Why Women Kill ~ファビュラスな女たち~』

夫の浮気が原因で、妻に殺人衝動が。一見よくある設定だが、同じ邸宅で三代にわたって繰り返すとなれば、俄然フレッシュで興味深いストーリーに。『Why Women Kill ~ファビュラスな女たち~』は、とある屋敷に住む三組の夫婦を追ったダークコメディだ。各夫人役にはルーシー・リューら豪華キャストが揃う。

円満カップルに不倫の誘惑

1960年代、ロサンゼルス近郊の高級住宅街にたたずむ豪邸に、仲の良い夫婦が越してくる。夫を愛していたベス(ジニファー・グッドウィン『ワンス・アポン・ア・タイム』)だったが、ほどなくして近くのレストランで働くウエイトレスとの浮気を知ってしまう。ベスは夫を責めるかと思いきや、自分の方が優れた女だというアピールを開始。一糸まとわぬ姿で食卓に着くなど、夫への誘惑作戦に賭ける。

時は流れ、1980年代。同じ邸宅にはシモーネ(ルーシー・リュー『エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY』)とその夫が住んでいた。ラグジュアリーな暮らしを送っていた二人だが、夫に同性愛の趣味が発覚。ショックを受けたシモーネは近所に住む18歳の青年に癒しを求め、一夜を共にしてしまう。

そして現代、この屋敷にはテイラー(カービー・ハウエル=バプティスト『キリング・イヴ/Killing Eve』『グッド・プレイス』)たち夫婦が暮らす。他人との性交渉を互いに認め合う、オープン・マリッジの関係だ。バイセクシュアルのテイラーは、遊び相手の女性を家に招待。これがきっかけで夫も含めた三人間の不思議な関係に発展してゆくが、そこには互いへのジェラシーが...。

ハイコンセプトかつ創造的

順調だった夫婦仲に、浮気が影を落とす本作。話のテーマが誰にでもわかりやすい「ハイコンセプト」な作品であり、プロットを重視した作りになっている。レビュアー向けに公開されている冒頭2話を視聴したという米USA Todayは、魅惑的で楽しいストーリーだと感想を綴っている。全10話が出揃うまで最終評価は出せないと述べながらも、少なくとも最後まで見届けたいと思わせてくれるようなドラマだと表する。出だしは好調のようだ。

創造的なアプローチの作品だと評価するのは米New York Post。浮気によって結婚生活が狂わされてゆく様を、年代の違うカップルを通じて重層的に描く。不貞に対する各夫婦の反応も、時代ごとの世相を反映した内容に。複数のケースを無意識に比べながら観ることになるため、新鮮な視聴感を得ることができるだろう。

『エレメンタリー』ルーシー・リューの演技に注目

名優が揃う本ドラマは、各キャストの素晴らしい演技を一度に堪能する絶好のチャンス。メロドラマのような味わいがあると述べるUSA Todayは、かといって大げさすぎることのないさじ加減を高く評価している。同メディアは特にルーシーの演技に注目。80年代流行の肩パットときらびやかな宝石を身にまとう彼女。あるときは慎ましく、またあるときは一転して裕福さをひけらかすような態度がコミカルだ。ほか、現代の夫人を演じるカービーは感情の起伏が豊かで魅力的。さらに60年代のパートを担当するジニファーは内気で従順な妻役を自然にこなしている。

ジニファーの演技についてNew York Postは、夫の興味を引くことができないベスの怒りと苛立ちを表現している、と質の高い演技を評価。ほかの妻役も含め、豪華キャストの競演が楽しいシリーズだ。

『Why Women Kill』配信情報

いつの時代も繰り返す浮気と殺意を追った『Why Women Kill ~ファビュラスな女たち~』は、日本ではHuluにて配信中。(海外ドラマNAVI)

Photo:ルーシー・リュー、ジニファー・グッドウィン、カービー・ハウエル=バプティスト
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