DCドラマ『GOTHAM/ゴッサム』完結!収録を終えた声優インタビュー阪口周平&稲垣拓哉

バットマン誕生前のゴッサム・シティを描くDCドラマ『GOTHAM/ゴッサム』がついに完結! 作品の終了に、日本語吹替えキャストたちはどのような想いを抱いているのか―。<第3回>

今回は、ヴィランでありながらどこか憎めない、ロビン・ロード・テイラー(『ジョン・ウィック:パラベラム』)が演じるオズワルド・"ペンギン"・コブルポット役の阪口周平と、コーリー・マイケル・スミス(『キャロル』)が扮し、のちにリドラーとなるエドワード・ニグマ役の稲垣拓哉。二人が演じるキャラクターは、いよいよお馴染の姿となった―。

――シーズン1から演じてきて、5年の月日が経ち変化は?

阪口)
意図して、オズワルドがこういう風に変わってきたから、こう演じようかなというのは、正直、意識的な部分ではないですね。最初の頃のシーズンを見て、ファイナルを見ると、もちろんオズワルドというキャラクターって、ちょっとずつ成長していたりとか変化はあると思うんですけど、たぶんそれってストーリーの進行上で自然な変化をしてきた結果だと思います。なので、僕の中で意識的に、この瞬間からこういう風に変えようというのはなかったです。

おそらく、自然に僕も変化してきているのかなとは思うんですけど、あくまで向こうの役者さんが演じてきていることをベースにして演技をしているので、僕は自然にそれに乗っかっているだけです。逆に彼(稲垣)なんかは、もの凄い明確な変化がありました。

稲垣)
そうですね、僕はハッキリと覚えています。シーズン1、2、3、4と、そしてファイナルとなる5。ファイナルに関しては、変化という変化はなかったかなあと思うんですけど、1、2、3は、明確にキャラクターが毎シーズンごとに変わっていったと思います。

最初は、まだ全然悪役というモノにもなっていなかったですし、2でその味をしめて、3でやっとオズワルドに近づけたかなと思うくらいのキャラクター作りだったと思います。

20191104_Gotham3_02.JPEG<ファースト・シーズン>より

最初は、まだ全然悪役というモノにもなっていなかったですし、2でその味をしめて、3でやっとオズワルドに近づけたかなと思うくらいのキャラクター作りだったと思います。

――本作への思いと苦労したこと、やりがいについて

稲垣)
僕は苦労のしっぱなしでした。特に最初のキャラクターの変化が凄く強いキャラクターだと思ったら、成長を本当にしていく中で、自分も成長していかなければいけなかった。なので、"向こうの役者と同等の芝居をしていこう""越えていかなくちゃいけないな"というのが毎回毎回強くて、そういうところでとても苦労してやりました。

阪口)
エドは、"エドからリドラー"にという変化があるからね。ペンギンは一貫してペンギンなので、あくまでもベースラインは変わってないんですよ。演じていて、こんな楽しいキャラクターはなかなか出会えないというくらい、ケタケタ笑いながら人を殺すというのが楽しかったですね。

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正直、苦労とかもあまり感じたこともないです。ずっと何て言うか自己肯定感も低いし、承認欲求も強いし、たぶん今、現代の人間が抱いている闇の部分が突出したみたいなキャラクターなんですね、オズワルドって。僕自身にも、そういう要素がないわけではないのですが、ただ、そういうドス黒いところって、余り人に見せたいところではないじゃないですよね。でも彼はそうゆうところがパッと出ちゃうので、そういう弾け方を演じるというのは楽しかったんです。


――ロビンやコーリーら2015年にキャスト4名が来日

稲垣)
僕は会えなかったんです。『GOTHAM』で一番の心残りです。みんな会っていて、凄く羨ましくて...。コーリーさんのTwitterとかInstagramなどを拝見して、"この人、実物もホントにカッコイイいいんだろうなあ"と思っていました。みんなが「カッコよかったよ!」って言っているので、ポカンとしてたという感じですね。やっぱり影響は受けてるかもしれないですね、みんなの表情とか仕事ぶりを見ても。

阪口)
そんな変化って見えた?

稲垣)
いや、楽しくやってるなあと思って。やっぱり、ずっと『GOTHAM』をやってきて段々楽しくなって、やって来た甲斐感がドンドン膨れて来た気がします。僕はですけどね。

阪口)
何かね、"ペンギンを演じてる人なんだなあ"とは思いました。そういう意味では"エドを演じた彼(コーリー)も、「あ、エドだな、シャイだな」"と。彼と役者さんが、あまりかけ離れた印象がなかったんです。ちょっと感じたのは、アルフレッドですけどね。アルフレッドは、まあ、色男だと思いました。相当遊んでいるのかなって。でもロビンなんて、本当にそのまんまペンギンが彼の闇の...、何て言うか、ネガティブの部分だとしたら、本当正反対に、いい意味で全く違うって言うか。醸し出すエネルギーのベクトルが違うんですけど、出量は同じと言うか。ペンギンを演じた人は、本当にこういう人だなあと、ホントお祭り男と言うかね、楽しそうでしたね、肩をひっぱたかれましたからね。「年下だろう!」と思いましたけど。

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2015年来日を果たした
ベン・マッケンジー、コーリー・マイケル・スミス、ロビン・ロード・テイラー、 ショーン・パートウィー


――好きなシーン、セリフは?

稲垣)
僕はやっぱり「リドラーだ」と言った時ですね。あそこに尽きます。やっと、オズワルドもそうだし、この中で自分だという最大のセリフだったと思います。「リドラーだよ」とルーシャスに言った時のあのシーンは本当に残っていますね。自分で練習する時に何度言ったか分からないですし、そのくらい印象に残っていますね。そこは外せないです。

阪口)
僕は、「ひとりで光の中を歩くより、友だちと闇を歩く方がいい」(シーズン1第15話「スケアクロウ」)というその言葉が好きですね。何かオズワルドという人間性を、そのまま表しているな!という。

稲垣)
その暗闇をひたすら傘を持って歩き続ける...。

阪口)
(ベン・マッケンジー演じる)ゴードンに対してね。ひとり遮二無二に正義を求めようとするんですけど、それに対して言った言葉。「ひとりで光の中を歩くより、友だちと闇を歩く方がいい」という、そのセリフは凄く好きですね。

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『GOTHAM/ゴッサム<ファイナル・シーズン>』商品情報

11月6日(水)ブルーレイ&DVD発売
・ブルーレイ コンプリート・シリーズ(オリジナル映像特典DVD DISC付)32,727円+税
・ブルーレイ コンプリート・ボックス 11,818円+税
・DVDコンプリート・ボックス 10,000+税
好評レンタル中、デジタル配信中
発売・販売元:ワーナー・ブラザース ホームエンターテイメント

他の日本語吹替えキャストインタビューはコチラ↓
<1> ジム・ゴードン役の小野大輔&ハービー・ブロック役の仲野裕
<2> ブルース・ウェイン役の田村睦心&アルフレッド・ペニーワース役の高瀬右光
<4> バーバラ・キーン役の白川万紗子&レスリー・トンプキンス役の松谷彼哉&セリーナ・"キャット"・カイル役の佐藤美由希

(海外ドラマNAVI)

Photo:『GOTHAM/ゴッサム<ファイナル・シーズン>』GOTHAM (TM)& (c) 2019 Warner Bros. Entertainment Inc. All Rights Reserved. GOTHAM and all related elements are trademarks of DC Comics./<ファースト・シーズン>(C)2015 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.