FBI長官のトランプ政権「暴露本」をドラマ化。『ブレイキング・バッド』のあの人が出演

トランプ大統領に「忠誠」を求められたが従わなかったために2017年5月に解任された第7代目のFBI長官ジェームズ・コミー。彼が2018年に出版した回顧録「より高き忠誠 A HIGHER LOYALTY 真実と嘘とリーダーシップ(原題:A Higher Loyalty)」は、トランプ政権の裏側を描いたものとして初版前から大きな話題になり、出版後はあっという間にベストセラーとなった。そんな話題作のドラマ化が米国で進んでおり、大人気ドラマ『ブレイキング・バッド』とスピンオフ版『ベター・コール・ソウル』に出演するあの俳優をはじめとする出演キャストが明らかになった。米Deadlineが報じている。

コミーは2013年から2017年までFBI長官を務め、本著書は前回の大統領選で問題となったヒラリー・クリントンの私的電子メールの調査や、トランプ大統領の選挙キャンペーンにロシアが関係していたとの疑惑、トランプ大統領の裏の顔や、いかに大統領に不適格な人物か、そして不当な解雇に至るまでの経緯、ブッシュ元大統領政権時代の拷問に関する方針の改定などについて書かれているという。

こういった問題も本シリーズでは描かれるようだが、ドラマの大部分は次々に官僚を解雇し続けているトランプ大統領に焦点が当てられるとのこと。

社会派ドラマ『ニュースルーム』に主演し、『倒壊する巨塔 - アルカイダと「9.11」への道』などに出演しているジェフ・ダニエルズが実在の元FBI長官コミーを演じ、トランプ大統領に扮するのはブレンダン・グリーソン(『ミスター・メルセデス』)。

そして『ブレイキング・バッド』とスピンオフ版『ベター・コール・ソウル』にマイク・エルマントラウト役で出演するジョナサン・バンクスが、米国国家情報長官だったジェームズ・クラッパーを演じる。麻薬取締局の元代行管理者チャック・ローゼンバーグ役でリチャード・トーマス(『ジ・アメリカンズ』)、オバマ前大統領役にキングズリー・ベン=アディル(『ヴェラ ~信念の女警部~』)、米国司法省とFBIの役人でトランプ大統領に解雇されたジェームス・ライビッキー役で、ショーン・ギャラガー(『ハンニバル』)が出演することも発表された。

その他にホリー・ハンター(『HERE AND NOW~家族のカタチ~』)、マイケル・ケリー(『ハウス・オブ・カード 野望の階段』)、T・R・ナイト(『グレイズ・アナトミー』)ピーター・コヨーテ(『サイバー諜報員 ~インテリジェンス~』)、スティーヴン・パスクール(『レスキュー・ミー ~NYの英雄たち』)ジェニファー・イーリー(『静かなる情熱 エミリ・ディキンスン』)、ブライアン・ダーシー・ジェームズ(『SMASH』)らもキャストに名を連ねている。

脚色・監督を務めるのは、Amazon Prime Videoのオリジナルドラマ『ラスト・タイクーン』でクリエイターを務め、映画『ターミネーター:ニュー・フェイト』やウィル・スミスの最新作『ジェミニマン』で脚本を手掛けたビリー・レイ。『スター・トレック』シリーズと『SCORPION/スコーピオン』でタッグを組んだヘザー・ケイデンとアレックス・カーツマンが製作総指揮を担う。

『A Higher Loyalty(仮題)』は米CBSスタジオで製作し全4話のミニシリーズで2020年に放送予定。(海外ドラマNAVI)

Photo:ドナルド&メラニア・トランプ夫妻 (c) NYKC