マシュー・モリソン来日記念!『Glee/グリー』キャラクター、あなたが見逃している10のポイント

2009年から6シーズンにわたり放送された大ヒット青春ミュージカル『Glee/グリー』。あらゆる世代を虜にし、ミュージカルドラマや映画の火付け役になったとも言える本作でシュースター先生として人気を博したマシュー・モリソンが3年連続となる来日を果たしている。

1月16日(木)と17日(金)に東京国際フォーラムで上演される「シンシア・エリヴォ ミュージカルコンサート featuring マシュー・モリソン&三浦春馬」に出演するマシューは、ディズニー楽曲のカバー・アルバム「ディズニー・ドリーミング with マシュー・モリソン」の発売を3月13日(金)に控えており、コンサートでは本アルバム収録楽曲を披露するだけでなく、握手会などのイベントも企画されている。

マシューの来日を記念して、グリークと呼ばれる熱狂的なファンもいるほど人気のあるミュージカルドラマ『Glee』から、ファンでさえももしかしたら見逃している10のポイントを米Screenrantが報じているのでご紹介しよう。

◆サムの唇の秘密は学校のある場所に!

サム・エヴァンス(コード・オーヴァーストリート)は途中から「ニュー・ディレクションズ!」のメンバーになったが、登場後すぐにファンの中で最も人気の高いキャラクターのひとりとなり、ニックネームが付けられるように。サンタナ(ナヤ・リヴェラ)からは、カイリー・ジェナーのような特徴的な唇を見て、「マスっぽい」と言われ、その後もスーパーモデルのタイラ・バンクスなどからも同じように言われることがあった。そんな印象的な唇を持つサムのロッカーの中に注目してみたことはあるだろうか。何度か登場するロッカーの中には、実はリップスティックが何本も置いてある。彼のツヤツヤふわふわの唇の秘密はロッカーの中にあったようだ。

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◆エマの名前は何?

本作の悪役といえばスー・シルベスター(ジェーン・リンチ)だろう。高校の限られた予算を巡って敵視するグリー・クラブとウィル・シュースター(マシュー)にかかわる人間として、心優しいカウンセラーのエマ(ジェイマ・メイズ)にわざと小さな嫌がらせをしていた。それは...毎回違う名前で呼ぶこと。会話の中で「エラ」と呼んでみたり「アイリーン」と呼んでみたり。だが実はウィルと関係のなかった第1話では、正しい名前「エマ」で呼んでいるのだ。

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◆フィギンズ校長のメールアドレスはイケてた!

マッキンリー高校の名物でもあるフィギンズ校長先生(イクバル・テバ)。グリー・クラブの真っ向から対立する敵というほどでもないが親切なわけでもないという微妙な立ち位置の先生だ。どこにでもいるような校長先生ではあるが、そのEメールアドレスに驚くべき事実が...。シーズン2第21話「突然の別れ」で、そのアドレスがわかる。「gettinfiggywithit@aol.com」とされるフィギンズ校長のメールアドレスは、なんと俳優でラップシンガーのウィル・スミスのシングル曲「Gettin" Jiggy Wit It」をもじったものだ。フィギンズ(Figgins)という自分の名字をニックネームのように「figgy」に変え使用している。もしかするとフィギンズ校長というキャラクターにおいて、ラップをもじったこのメールアドレスの存在が一番面白いネタかもしれない。
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◆ティナのあのシーンはホラー映画『キャリー』へのオマージュ

スティーヴン・キングの同名小説が原作のホラー映画『キャリー』。1976年にオリジナル版、2013年にリメイク版が製作された名作だが、恐ろしさでいうとオリジナルの方が優っているかもしれない。『Glee』のクリエイター、ライアン・マーフィーはホラー好きな奇才であり、本作でもオリジナル版『キャリー』をオマージュにしているのではと思われるシーンがある。シーズン5の第2話「ビートルズでプロムへ!」で、プロム・クイーンになったティナ(ジェナ・アシュコウィッツ)が、意地悪な生徒たちの悪巧みで頭からバケツいっぱいの赤いジュースを浴びせられる。映画『キャリー』では、いじめられていた冴えないキャリーがプロムに行き、ベストカップルとして祝福されるもつかの間、いじめの主犯格から豚の血を頭から浴びせられ全身真っ赤になるというまさにティナと似たような展開があるのだ。
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◆人気者のアーティはいつでもどこでも!

『Glee』が長年ヒットした理由のひとつは初期からのキャストに加え、新しいキャラクターがどんどん加わってそれぞれの展開が見事に描かれていたことだ。そんな初期からのキャストで皆から愛されるキャラクターといえば車椅子のアーティ(ケヴィン・マクヘイル)。彼が主役になる話はそれほどなかったにもかかわらず、実は6シーズン通してほぼ全てのエピソードの登場している。他のキャラクターと比べるとそれほど大きな進展がなかったにも関わらず、常にスクリーンに出ているという素晴らしい功績を残している。

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◆シュースター先生は算数が苦手?

シュースター先生は多才な人。素晴らしい夫であり、エマに対しても愛情豊かで優しく、父親のように生徒想いな教師だ。スペイン語はそれほど得意ではなさそうだが、どうやら「できない」こともあるようだ。シーズン2第17話「ディーバの苦悩」で、ニューヨークでの全国大会に行くために必要な費用を計算するシーンがある。旅費5000ドルを集めるため、1つ25セントの塩キャラメルを売ろうと提案する先生。その時の計算が、5,000×0.25=20,000だとホワイトボードに書く。2万個塩キャラメルを売ろうと言うシュースター先生だが、5,000×0.25は1250。そしてそもそも5,000÷0.25と割り算で20,000になるはずだ。どうやらシュースター先生にも苦手な分野があるようだ。

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◆レイチェルはどこへ!?

レイチェル・ベリー(リー・ミシェル)こそが、本作の要だと言っても良いキャラクターだろう。当初は、自分勝手でディーバ気取り、完璧な自分以外周りに目がいかないような面倒な人物だった。だが本作を通して非常に成長したキャラクターでもある。そんな重要なキャラクターが、ここで何故登場しない⁉ というエピソードがある。シーズン4の第5話「主役は渡さない!」だ。なんとレイチェルが登場しないのは初回以来このエピソードが初めて。中心人物だと思われたレイチェルが一切姿を見せないこの回は非常に珍しい。

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◆初期のティナの字は...

それぞれのキャラクターが初登場し、どのような個性の持ち主なのかが見えてくるシーズン1は最高だ。みんなが成長していく最初の段階なので非常に重要なシーズンでもある。ティナが最初に登場した時を覚えているだろうか。彼女は、話しかけられることを避けるためにわざと吃音症があるように振舞っていた。ファンならもちろん覚えているだろう。だが、シーズン1で、廊下に貼られたグリー・クラブへの参加用紙に名前を書くシーンを覚えているだろうか。そこに名前を記入するティナは、TTTTと、まるで喋りの吃音症が字にも表れたかのようにTTTTinaとTを沢山書いている。(だがその後、レイチェルが名前を記入するシーンでは、その上にちゃんとした文字のTina.C.との記載がある)
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◆カートのカバブローチの秘密

カート(クリス・コルファー)ほど毎回ファッションに気を使っていたキャラクターはいないかもしれない。オハイオで変な目で見られようと、けなされようとカートは気にしなかった。シリーズを通して、カートはずっと自分らしくあり続け、自分に正直だった結果、ニューヨークのヴォーグで面接を受けるまでになったのだ。そんなカートのファッションは、毎回珍しいアクセサリーで際立っていた。中でも、立体的なカバが飛び出ているブローチは印象的だ。そしてこのブローチの気になる点は、なんとこれをつけているエピソードではほぼ毎回ブレイン(ダレン・クリス)との関係に進展があるということだ。ブレイクとの仲は、このブローチに秘密があるのかもしれない。
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◆シュースター先生は何の教師?

シュースター先生は、当初スペイン語の教師だった。だが、それが適任ではないことは話が進むにつれて明らかになっていった。それは、彼の本当の情熱が音楽にあるからだけでなく、スペイン語もそこまで上手ではなかったからだ。シーズン3第12話「魅惑のスペイン語教師」までは、自身も夜間にスペイン語の授業を受けるような教師だったが、その座をデイヴィッド・マルチネス(リッキー・マーティン)に譲り歴史の先生に転身することに。だがシュースター先生の教室を良く見ると、歴史上の人物の一覧やポスターなどが飾ってあることがわかる。よって、もともと歴史が好きだったようだ。

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いかがだっただろうか。「ああ、知っている」と思うこともあれば、「そんなシーンがあっただろうか」と頭をひねるものもあったかもしれない。何度見ても奥の深い演出がある『Glee/グリー』。他にもあるかもしれない隠しネタを探しながら再び視聴するのも楽しいだろう。

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