『スタートレック:ピカード』のピカード艦長は、"苦しんでいる"

『新スタートレック』のジャン・リュック・ピカード艦長のその後を描くスピンオフドラマ『スタートレック:ピカード』が、本日より日本でもついに配信! 本作で、ピカード艦長としてカムバックするパトリック・スチュアートが、"実は今の艦長は苦しんでいる"とその様子を語った。米TV Lineが伝えている。

本作は、TV映画『新スタートレック』シリーズの最終章『ネメシス/S.T.X』の20年後が舞台となり、演じる俳優と同様に歳を重ねたキャラクターたちのその後が描かれている。

「ピカードが昔と違うのは、私自身が20年歳を取っているからだ」と語るパトリックは現在79歳。「加齢による身体的な問題は大丈夫なのだが、感情的な人生、内なるものが大きく昔と異なるんだ。未来がどれだけ遠くになるかによって、未来の見方というものは多少調整されるようになるものだから。だから年齢を重ねると、未来に対する思いも違うのだよ。そして、ピカードは実は少し苦しんでいるんだ」

どうやらその苦しみは、20年前の最後の作品に秘密があるようだ。クリエイターのアレックス・カーツマンはヒントを出す。「ピカードはこれまでもずっとそうでしたが、複雑な問題において白黒判断ができない状況の時、モラルのある決断をしてきました。そして、(『ネメシス』で)宇宙艦隊がモラルある行動しなかったと感じたとき、彼は帰路に着いたのです。もちろん以前と同じピカードである部分もあります。ですが、今の彼は壊れているのです。そして、もはや彼を支えるチームもいません。支えてくれる人たちがいれば、複雑な選択に直面しても偉大な人間でいることは非常に簡単です。誰も自分の周りにいないと、偉大で居続けることは難しくなるのです」

製作総指揮のヘザー・ケイデンは、「ピカードは、(『ネメシス』での)決断は正しかったのか、間違っていたのか自分の選択した行動と未だに格闘しているのです。そして20年経った今、彼はその選択を変えることができるのです」とコメントしている。

またカーツマンはパトリックの凄さにも言及。「パトリックは、虚栄心が一切ない人です。パトリックには22歳の俳優がやるような派手なアクションシーンはさせないと、チームで合意しました。ですので、パトリックは92歳くらいの動きをしないといけなかったのです」


ピカードだけでなく、他のキャラクターにも20年の歴史があるこのスピンオフ。ウィリアム・T・ライカー役のジョナサン・フレイクスや、ディアナ・トロイ役のマリナ・サーティス、データ役のブレント・スパイナーらが姿を見せ、1995年から2001年まで放送された『スタートレック/ヴォイジャー』でセブン・オブ・ナインを演じたジェリ・ライアンも出演している。ジェリは本作の脚本を最初見た時、「セブンが全然変わっているから、びっくりしたの。演じるのが心配だったわ。同じプロステシスを身につけている違うキャラクターだけど、同じキャラクターでもあるから。でも理解できたら、今のセブンがとても好きになったわ。彼女の20年間のバックストーリーも大好きだし、今はもっと人間らしいのよ」と変化を遂げたキャラクターについて語った。


その他、社会派ドラマなどに出演しているアリソン・ピル(『ニュースルーム』)、ベネズエラ出身のサンティアゴ・カブレラ(『マスケティアーズ』)、ミシェル・ハード(『Marvel ジェシカ・ジョーンズ』)、英国出身のハリー・トレッダウェイ(『ミスター・メルセデス』)らがレギュラーとして登場する。

『スタートレック:ピカード』は、本国アメリカでは米CBS All Accessにて配信中。日本では、本日1月24日(金)よりAmazon Prime Videoで配信。(海外ドラマNAVI)

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『スタートレック:ピカード』