Netflix『ボクらを見る目』クリエイター、Amazonで人種や性差をテーマにしたSF小説のドラマ版を製作!

1980年代に実際に起きた有色人種の少年たちに対する罪事件を鋭い切り口で描いたNetflixの問題作『ボクらを見る目』。エミー賞でも16部門にノミネート、2部門を受賞した本作でクリエイターを務めたのが、今ハリウッドで最も注目を浴びているエヴァ・デュヴァネイ。そんな彼女が、今度はAmazonで、オクタヴィア・E・バトラーのSF小説シリーズ「Dawn(原題)」のドラマ版を製作することが明らかとなった。米Varietyが報じている。

1987年に出版された「Dawn」は、核戦争の250年後を舞台に、人類を甦らせるためにエイリアンと協力するアフリカ系女性リリス・イヤポの物語を描くSF小説シリーズ。

本作は、バトラーが書いたシリーズ3部作の「Liliths" Brood」と呼ばれる第1部で、第2部「Adulthood Rites」は1988年、第3部の「Imago」は1989年に出版され、3部作を通してセクシュアリティと性差、人種をテーマに探究している。2006年に亡くなったバトラーは、SF作家としては珍しいアフリカ系アメリカ人かつ女性であり、その民族的、性別的視点はユニークなものと評されている。

デュヴァネイは、今後製作される『スター・ウォーズ』シリーズの新作映画で、初めてメガホンを取る女性監督ヴィクトリア・マホニー(『YOU ー君がすべてー 』)、チャールズ・D・キング(『黒い司法 0%からの奇跡』)、アレン・ベイン(『マリリン&モナ 踊って、泣いて、輝いて』)、ゲイリー・パール(『ジェーン・ザ・ヴァージン』)らと共同製作総指揮を務める。

米公民権運動の重要な節目となった‟セルマの大行進"を題材に、キング牧師の軌跡と功績を描いた『グローリー/明日への行進』でメガホンを取ったデュヴァネイ。アフリカ系の女性監督として初めてアカデミー賞監督賞にノミネートされた。米ABCの政治サスペンスドラマ『スキャンダル 託された秘密』でエピソード監督を務め、映画『13th -憲法修正第13条-』も手掛けた彼女は、人種差別や社会問題などを取り上げた社会派昨品を得意とする注目のクリエイターだ。

デュヴァネイがSFジャンルに初めて挑み、彼女にとって意欲作になりそうなドラマ版「Dawn」のキャストなどが決まり次第、続報をお伝えしていきたい。(海外ドラマNAVI)

Photo:Netflix『ボクらを見る目』エヴァ・デュヴァネイと出演キャスト©Atsushi Nishijima/Netflix