全米医療ドラマ史上最長のロングランに突入した『グレイズ・アナトミー』。4月29日(水・祝)よりWOWOWプライムにて放送が始まるシーズン16は、第8話でついに番組通算350エピソードに到達する記念すべきシーズンだが、実は本シーズンはシーズン1から出演しているレギュラーキャストたちの運命が大きく動くシーズンでもあるのだ。(※本記事は、『グレイズ・アナトミー』シーズン16のネタばれを含むのでご注意を!)
本サイトでもたびたびお伝えしてきたが、昨年11月に米ABCで放送されたシーズン16の前半エピソードをもって、アレックス・カレフ医師役で出演していたジャスティン・チェンバースが降板した。その後もアレックスは、他のキャラクターに名前や動向が言及されるなどして彼の物語がしばらく続いていたが、シリーズを去ったアレックス・カレフ医師について、ショーランナーが語っている。
米Deadlineのインタビューでショーランナーのクリスタ・ヴァーノフは、もしアレックスが劇中で殺されたり、彼が幸せな結末を迎えられない筋書きだったら、もっとファンから抗議を受けていたかもしれないと分析。実際に、そのエピソードでヴァーノフが涙したり満足感を得たように、ファンからも同様の共感コメントが多く寄せられたが、なかにはその展開に怒りの声を挙げるファンもいたそうだ。
シーズン16第16話で判明したのは、アレックスが生きていて、過去に恋人だったイジー・スティーヴンス(キャサリン・ハイグル)と復縁したこと。今後二人がシリーズにカムバックする可能性について聞かれたヴァーノフは、「その質問をされたら、‟絶対ないとは絶対に言わない"と答えるに十分な賢さは持ち合わせているわ。だから、どうなるかは分からないわよね」と答えた。
さらに、アレックスの決断を受けいれた彼の妻ジョー・ウィルソン医師(カミーラ・ラディントン)についても述べている。アレックスに起きた最悪の事態を想像し、恐れることに多くの時間を費やした彼女が、その答えを得たことで折り合いをつけ、今までないほど早く前に進めるようになったと説明していた。
そして、『グレイズ・アナトミー』にシーズン1から出演し、スピンオフ『プライベート・プラクティス 迷えるオトナたち』にも登場するシアトル・グレース病院の外科部長リチャード・ウェーバー。メレディスの父親的な存在でもあるリチャードは、シーズン15の最後で保険詐欺問題で病院から解雇され、今シーズンでは再就職を目指してシアトルで最低ランクの病院で面接を受ける。そんな彼をある病が襲うのだ。そのことについてリチャードに扮するジェームズ・ピッケンズ・Jrが米Entertainment Tonightのインタビューに応え、次のように明かした。
「シーズン16が始まった時に、ショーランナーのヴァーノフや脚本家たちとリチャードの健康問題について彼らのアイデアを聞かせてもらったんだ。今シーズン、リチャードはずっと健康状態に不安を抱えていたからね」と何度も危機に瀕することを明かした。
脚本家たちが提案したアイデアを気に入ったものの、「もしかしたらリチャードはこれで終わりなのか?」と降板を心配したことも告白。続けてジェームズは、リチャードが次のシーズンに続投するという嬉しいニュースも話してくれた。
「これは私の推測に過ぎないんだが、この経験はリチャードにとって大きな転機になるんじゃないかと思う。彼にはまだ病院内でできることが色々あると思うから」と述べ、脚本家たちの用意する新シーズンのストーリーへ期待を寄せた。
なお、『グレイズ・アナトミー』はシーズン17への更新が決まっているが、新型コロナウィルスの感染拡大により、いつ撮影が開始できるかは不明だ。(海外ドラマNAVI)
Photo:『グレイズ・アナトミー』シーズン15 (C) ABC Studios