『キング・オブ・メディア』シーズン3でキャストの出演料が跳ね上がる

世界最大のメディア企業グループを牛耳るロイ一家の陰謀をシニカルに描き、高い評価を得ている米HBOの『キング・オブ・メディア』。そのキャストの出演料がシーズン3で大幅に上がることが分かった。米Hollywood Reporterが報じている。

本作は、ニューヨークを舞台に、メディア帝国を支配する一族が引き起こす醜い後継者争いを描く社会派ドラマ。コメディ映画『In The Loop(原題)』でアカデミー賞脚色賞にノミネートされたほか、『ピープ・ショー ボクたち妄想族』『官僚天国!~今日もツジツマ合わせマス~』『フレッシュ・ミート』といった英国コメディドラマを手掛けてきたジェシー・アームストロングが企画・製作総指揮を務める。

ウィリアム・シェイクスピアの四大悲劇の一つ「リア王」をモチーフにしており、高齢の"キング"ローガン・ロイが一代で築き上げたメディア帝国の世代交代をテーマに、自分のことしか考えていないリッチな家族の醜い争いを赤裸々に描き、2019年にはエミー賞脚本賞を、今年1月に発表されたゴールデン・グローブ賞では作品賞と主演男優賞を獲得した。

昨年8月に米国でシーズン2が放送されると同時にシーズン3への更新が決定していたが、その新シーズンの撮影開始前にキャストのギャラ交渉が行われた。HBOは本件に関してノーコメントとしているが、関係者によるとキャストたちは一丸とはならず、個々に交渉に挑んだと言われている。ケンダル・ロイ役のジェレミー・ストロング、シヴォーン・"シヴ"・ロイ役のセーラ・スヌーク、ローマン・ロイ役のキーラン・カルキン、コナー・ロイ役のアラン・ラック、トム・ワムズガンズ役のマシュー・マクファディン、グレッグ・ハーシュ役のニコラス・ブラウンは全員同額で一話あたり30万~35万ドル(約3210万~3745万円)のギャラを得ることになった。過去2シーズンのギャラは一話あたり10万ドル(約1070万円)以下と言われており、3倍以上に跳ね上がったことになる。なお、主人公ローガン・ロイ役のブライアン・コックスは、金額は明らかになっていないが、前述のキャストたちよりも多いと言われる。

同じHBOの人気作『ウエストワールド』の主要キャストたち、黒服の男役のエド・ハリス、ドロレス役のエヴァン・レイチェル・ウッド、バーナード役のジェフリー・ライト、メーヴ役のタンディ・ニュートンのギャラは、シーズン3で一話あたり25万ドル(約2675万円)と言われる。これは、米NBCのヒットドラマ『THIS IS US』でピアソン家を演じる5人のキャストがシーズン3で受け取っているのと同額だ。また、Netflixの大ヒットシリーズ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』ではシーズン3からジョイス役のウィノナ・ライダーとジム・ホッパー役のデヴィッド・ハーバーは35万ドルを、子役たちは25万ドルを得ることになった。

『キング・オブ・メディア』は今月より撮影予定だったが、現在その他のプロダクション同様に撮影が延期になっている。(海外ドラマNAVI)

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『キング・オブ・メディア』
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