米CWの青春サスペンスドラマ『リバーデイル』は、米国の多くのドラマと同じく新型コロナウイルス(COVID-19)により撮影が中断。そのため、5月6日(水)に放送された第19話「ハニー校長を殺せ」はもともとシーズンフィナーレではなかったものの、結果的にはそうなっている。同エピソードはあるレギュラーキャストが本格的な監督デビューを果たしたものでもあったが、本人がその貴重な体験について米TV Lineに語っているのでご紹介しよう。
全22話になるはずが3話早く終わることになったシーズン4で最終話の監督を務めたのは、ベティの母親アリス・クーパーを演じるメッチェン・エイミック。手掛けたエピソードは「ハニー校長を殺せ」というタイトルからリバーデイル高校のいけ好かない校長ハニーの身に何かが起こることが示唆されるが、メッチェン曰く「たまたまクリフハンガー的なストーリーで、シーズン4のフィナーレとしてぴったりなものになった」そう。鬼才デヴィッド・リンチが仕掛けたミステリードラマ『ツイン・ピークス』のシェリー役で注目され、映画版『ツイン・ピークス/ローラ・パーマー最期の7日間』とリブート版『ツイン・ピークス The Return』にも続投しているメッチェンは、今回の監督業について以下のように語っている。
「私は脚本を読んだ時はいつも、その物語を映像として脳内でイメージするの。だから、(監督として)そのイメージを実際に映像化する上で決定権があるというのは、とても刺激的で活気に満ちたものだったわ」
2016年と2017年にミュージックビデオを2本監督したことはあるものの、本格的な監督業は今回が初だったメッチェン。共演者たちからも大いにサポートしてもらったそうで、「キャスト全員、私の監督するエピソードということで、本当に多くのエネルギーを注ぎ込んでくれたわ。その分、彼らの演技もとても新鮮でいいものになっていると思う」と話している。
監督としてどこまでやっていいのか迷うこともあったメッチェンだが、ショーランナーのロベルト・アギーレ=サカサから、現実とファンタジーの境界線を曖昧にして、時には本当に起こっているものかどうか視聴者が分からなくなるものにするようアドバイスされたという。ジャグヘッドが志望する大学へ送る小説として執筆した校長への復讐劇というストーリーが、実際に実行されたかのように描かれる第19話。そのインスピレーションにしたのは、『市民ケーン』やアルフレッド・ヒッチコック作品だそう。シーズン4最終話がクリフハンガーになったことについてメッチェンは、「『リバーデイル』はいつもクリフハンガーで終わっていて、視聴者を煙に巻いているの。アギーレ=サカサの頭に境界線はないから」と笑っている。すでに製作が決まっているシーズン5の展開も楽しみなところだ。
『リバーデイル』はシーズン1~4がNetflixで配信中。(海外ドラマNAVI)
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『リバーデイル』