人間とゾンビが織りなす青春ミュージカルが、さらにパワーアップ!今度は狼族がやってくる!『ゾンビーズ2』

近年、数多くのゾンビ映画が製作されており、一大ジャンルと化しているが、2018年に放映されたディズニー・チャンネル・オリジナル・ムービー『ゾンビーズ』は、そんなゾンビ映画に新風を吹き込んだ。動きが遅く、言葉もままならないイメージのゾンビがなんと!スタイリッシュに歌って踊って見せる異色のミュージカル映画は、全米のティーンを中心に大ヒットを記録した。そんな『ゾンビーズ』待望の続編が、7月23日(木・祝)にいよいよ日本上陸を果たす。ここでは、『ゾンビーズ2』の魅力を徹底解剖!

人間とゾンビが暮らす町に伝わる伝説

20200720_Zombies2-review_02.jpg

『ゾンビーズ2』は、前作でその垣根が取り払われ、人間とゾンビが仲良く暮らしている小さな町、シーブルックが舞台となっている。町では伝統的な行事である"プローン"と呼ばれるプロムが執り行われようとしており、初めてゾンビの参加も許されることとなった。

ゾンビの青年ゼッド(マイロ・マンハイム)は、恋人でチアリーダーのアディソン(メグ・ドネリー)を誘おうと計画。そして、チアキャンプから帰宅するためバスに乗っていたアディソンに告白しようとするが、彼女が乗ったバスは森へと迷い込んでしまう。そこは、シーブルックに伝わる伝説の狼族が住み着いている禁断の森であり、アディソンは狼族が実在することを知るのだった...。

前作では人間とゾンビがお互いを認め合い友好的な関係を築こうとする姿を描いていたが、今回の続編では、人間とゾンビ、さらに狼族が物語に加わることになる。狼族がアディソンとゼッドの関係にも大きな影響を及ぼすようになるのだ。

もともと『ゾンビーズ』は、普通でないことを受け入れられない町を舞台に、アウトサイダーたちが周りに自らの存在を認めさせようとする物語。実は、この中心にあるテーマというのは、ディズニー・チャンネルのミュージカル作品に共通するテーマであり、全世界で社会現象を巻き起こした『ハイスクール・ミュージカル』では、学校一の人気者でバスケ選手のトロイが周囲から恋人ガブリエラとの関係やミュージカルに挑戦することを認められずに苦労する姿が、ディズニー・ヴィランズの子孫たちが主人公の『ディセンダント』は、ヴィランズの子どもであるがゆえに周囲から怪訝な目を向けられるもそれを跳ねのけようとしていく姿が描かれた。

『ゾンビーズ』もまた、町の人間から忌み嫌われるゾンビたちや普通ではない髪の色を持つヒロインが、みんな同じでなくても良い、ほかと違って良いんだというメッセージを届けようと躍起になる。そして、ゾンビの存在は認められ、アディソンもチアリーダーにメンバーとして加入することに成功したのだが、続編では狼族の登場により、すべてはそう単純ではなくなり、さらに複雑化していくことになる。

20200720_Zombies2-review_03.JPG

 

自分の居場所を求めるアディソンが出す答えとは?現代社会に通じるテーマ性

『ゾンビーズ2』では、狼族の登場により、再び、シーブルックは壁を作るようになってしまう。ゾンビたちは締め出され、プローンと呼ばれる一大行事に参加できなくなってしまうのだ。

このルールを変えようとゼッドが立ち上がる中、アディソンもまた自分の居場所を探し求める。チアリーダーの一員として周囲からの信頼も厚いアディソンだが、どこか違和感を感じ、チームに馴染めずにいた。それに自分はゾンビでもない。次第に自らの居場所を求めるようになったアディソンの前に現れるのが狼族なのだ。彼らはアディソンを、とある理由から探し続けており、仲間に加えようとする。それは彼女の髪の色に関係があるのだが、そこはあえて語らないでおこう。居場所を求めるアディソンは一体どんな答えを出すのだろうか?

20200720_Zombies2-review_04.jpg

本作は、人種差別や性差別といった差別が絶えない現代社会にも通じるテーマが盛り込まれた作品。普通とは違うことを受け入れられない人々の言葉を鵜呑みにするのではなく、自らの存在を受け入れ、前へ踏み出す勇気をくれるようなミュージカル作品なのである。

 

思わず歌って踊りたくなるミュージカルナンバーが満載!

ディズニー・チャンネルのミュージカル作品は、思わず歌って踊りたくなる楽曲の存在も魅力的だ。本作でもその魅力は健在であり、特に新登場の狼族たちが魅せるワイルドなパフォーマンスに注目!

狼族を束ねるウィラ(チャンドラー・キニー)が歌う「We Own the Night」、ゾンビと狼によるダンスパフォーマンスが必見の「Like the Zombies Do」、狼族が革命の声を上げ人間には屈しないことを宣言する「Flesh & Bone」など、ポップでスタイリッシュでありながらメッセージ性も強い楽曲が満載。さらに前作でゼッドとアディソンが披露した「Someday」もよりロマンチックな雰囲気の中で聞くことができる。

親日家としても知られるキュートなメグ・ドネリーと圧巻のダンスパフォーマンスを今回も披露するマイロ・マンハイムをはじめとしたキャストには、ドラマ版『リーサル・ウェポン』でマータフの娘を演じていたチャンドラー・キニーらフレッシュな顔ぶれも加わり、さらに厚みが増した印象だ。次代を担う若手俳優たちが魅せる胸躍るパフォーマンスの数々は必見!

年齢、性別関係なしに誰もが楽しめるディズニー・チャンネル・オリジナル・ムービー『ゾンビーズ2』は、7月23日(木・祝)19:15よりディズニー・チャンネルにて日本初放送!

(文/zash)

Photo:『ゾンビーズ2』(c) Disney