変わり者な名探偵シャーロック・ホームズと女性の相棒ジョーン・ワトソンが現代のニューヨークで難事件に挑むという大胆なアレンジで人気シリーズとなったスタイリッシュな痛快犯罪ミステリー『エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY』。そのファイナルとなるシーズン7のDVDが9月2日(水)にリリースされる。本作に関してはこれまで主役コンビを中心にいろいろと紹介してきたので、今回は作品を長年にわたって支えてきたナイスなサブキャラたちをピックアップ! シーズン7をひと足早く楽しんだ方も、これからご覧になる方も、さらにファイナル・シーズンを楽しめるキャラクター紹介をしたいと思います。(※本記事はシーズン7に登場する人物などのネタばれを一部含みますのでご注意ください)
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ナイス☆サブキャラ #1:トーマス・グレッグソン警部(CV:堀内賢雄)/エイダン・クイン
ニューヨーク市警11分署を指揮する警部で、シリーズ第1話から登場しているメインキャラクター。ロンドン警視庁のテロ対策部に出向していた際に、そこで顧問をしていたシャーロックと出会っており、ニューヨークへとやってきた彼をニューヨーク市警の顧問として雇う。
優秀な警察官で人格者でもあり、皆からも信頼が厚く、そのことを感じさせる感動的なスピーチをシリーズ通算100話となるシーズン5第4話のエピソードで披露している。妻シェリルとの間に娘でニューヨーク市警の警官ハンナがいるが、彼女はアルコール依存症となっている。シェリルとの離婚後、恋人である元刑事のペイジが難病に冒されていると知り、彼女との結婚を決断する。
人間的に問題のあるシャーロックの良き理解者で、父モーランドと確執のある彼にとって父親的な存在。しかし、シーズン6で娘のハンナが連続殺人鬼マイケルを殺したことをグレッグソン警部が隠蔽したことから、シャーロックとの関係に大きな溝ができてしまう。最終シーズンで、シャーロックとの関係がどのような結末を迎えるのかは注目ポイントだ。
演じるエイダン・クインはアイルランド系で1959年生まれのイリノイ州シカゴ出身。1984年の主演映画『俺たちの明日』で俳優デビューを果たし、ブラッド・ピットと兄弟を演じた1994年の『レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い』など数々の映画に出演。兄弟も業界関係者で、兄は『28DAYS』や『リービング・ラスベガス』で撮影監督を務めたデクラン・クイン。2015年に亡くなった弟のポール・クインは監督・脚本家で、妹は女優のマリアン・クイン。1987年の映画『張り込み』で共演したエリザベス・ブラッコ(姉は『リゾーリ&アイルズ』のロレイン・ブラッコ)と1987年に結婚し、2人の娘がいる。
ナイス☆サブキャラ #2:マーカス・ベル刑事(CV:あべそういち)/ジョン・マイケル・ヒル
シーズン1第2話より登場するグレッグソン警部の部下で、捜査を指揮する立場の刑事。当初は顧問としてのシャーロックの能力を疑っていたが、一緒に捜査を進めるうちに彼を認め始める。
刑事として真面目でルールを重んじるタイプで、制服警官時代には専従捜査班に所属。シーズン2ではシャーロックをかばって負傷し、一時的に社会統計部へ異動していたこともある。元ギャングで収監されていた兄アンドレと、母親がいる。子ども時代に父親から虐待されていた。シーズン3で12分署の刑事ショーナと交際するが、彼女が内務調査部に関わっていたために別れる。シーズン5からはシャンタル検事補と付き合い始めるが、彼女の元夫ロイとの関係で事件に巻き込まれる。
刑事としての才能は高く、互いに認め合うシャーロックとも徐々に交流。シーズン4で失職した母親を支援するために昇進試験を受けようとした際には勉強を手伝ってもらい、シーズン6では彼に連邦保安官へと推薦された。人付き合いが苦手なシャーロックと友情を深め合っていく過程は感動的だ。シーズン7では、ロンドンへ去ってしまったシャーロックとジョーンとの再会と、連邦保安局行きに対してどのような決断を下すのかが見どころ。
演じるジョン・マイケル・ヒルは、1985年生まれのイリノイ州出身。大学時代は舞台製作に関わる一方、CBSでドラマ化もされた舞台『Superior Donuts(原題)』で2010年トニー賞助演男優賞にノミネートされた。『エレメンタリー』出演直前に犯罪アクションドラマ『デトロイト 1-8-7』に刑事役でレギュラー出演していた。スパイクー・リー監督による2018年の映画『パス・オーバー』で主演を務めており、2020年には『グッド・ファイト 華麗なる逆転』シーズン4にも出演している。
ナイス☆サブキャラ #3:キャサリン・"キティ"・ウィンター(CV:坂本真綾)/オフィリア・ラヴィボンド
シーズン3第1話から登場するシャーロックの新しい相棒兼弟子で、愛称は"キティ"。シーズン2ラストでMI6に加入してニューヨークを離れたシャーロックが、自分と似たものを感じてロンドンから連れてきた。
ホームズの捜査にも刺激を与えるほどの行動や才能の持ち主。かつて暴漢に拉致された犯罪被害者で、社会から孤立していたところをロンドン警視庁からシャーロックへ紹介された。シーズン3の半ばでロンドンに戻った後、人身売買と戦うグループの調査員や人助けの探偵として活動。シーズン5ではアーチーという息子を持つシングルマザーになっていることが判明する。
シーズン3当初はジョーンに対抗心を燃やし、たびたび彼女に反発していたが、徐々に理解し合っていく。かつて自分を襲った犯人との対決では復讐心から相手を殺そうとするが、シャーロックの助言で思いとどまって警察に逮捕させ、彼へ感謝の言葉を残してニューヨークを離れた。シーズン5第15話&16話では、シャーロックに危険を知らせるためニューヨークへ舞い戻った。事件解決後にシャーロックとジョーンに息子アーチーの洗礼式に立ち会ってもらい、家族のような絆を深める。シーズン7でも、ロンドンで活動するシャーロックとジョーンの前に再登場する。
演じるオフィリア・ラヴィボンドは、1986年生まれのイギリス・ロンドン出身。サセックス大学でイギリス文学を学び、優秀な成績で卒業。最初のTV出演は12歳の時で、Channel4のシットコム『The Wilsons(原題)』。母国で数々のドラマに参加し、『フーテン&ザ レディ ~秘宝をめぐる冒険~』では主役コンビの一人を演じた。映画デビューはロマン・ポランスキー監督の『オリバー・ツイスト』で、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』や『ロケットマン』にも出演している。
ナイス☆サブキャラ #4:モーランド・ホームズ(CV:菅生隆之)/ジョン・ノーブル
シーズン4第1話から登場するシャーロックの父親。シーズン1から名前だけが語られる存在だったが、シャーロックがしでかしたミスの尻ぬぐいをするためと言いつつも、不仲だった彼との関係を修復したいために姿を現す。
世界的なコンサルタント業を行う資産家で裏世界に精通しており、目的のためには手段を選ばず、敵対する相手に対して非情で冷徹な一面を持つ。ある意味で原作のモリアーティに近い。マイクロフトとシャーロックという二人の息子を持つ。薬物依存症だった妻は息子たちが若い頃に他界。かつて愛人サビーヌが殺された銃撃事件に巻き込まれて大きなケガを負った。
シーズン3ラストで市警顧問をクビになったシャーロックを、裏から手を回して復帰させる。モリアーティの組織の残存メンバーからリーダーとして推薦されていたため、組織を引き継いだヴィクナー教授に命を狙われるが、自身とシャーロックを守るため、そして組織を内密に解体するため、シーズン4ラストでリーダーの座に着く。シーズン6では脱走したモリアーティから命を狙われるものの、シャーロックの交渉によって助けられた。
シャーロックから悪人でひどい父親と考えられているが、実際は息子たちを守るためならどんな手も尽くすほど愛しているが、不器用でうまく愛情を伝えられない。ファイナルシーズンにも登場する。
演じるジョン・ノーブルは1948年生まれのオーストラリア出身。母国で劇団の芸術監督や芸術学校の演劇部門の学部長を務め、多くの舞台演出を手掛けてきた。『FRINGE/フリンジ』などで海ドラファンにはおなじみの俳優だが、40歳まで映像関係の役者としての出演はなかった。『グッド・ワイフ』『スリーピー・ホロウ』『ブラックリスト』といった人気ドラマにも印象的な役で出演。女優のサマンサ・ノーブルなど3人の子どもがいる。
ナイス☆サブキャラ #5:マイクロフト・ホームズ(CV:井上和彦)/リス・エヴァンス
シーズン2第1話から登場するシャーロックの兄。ロンドン警視庁のレストレード警部補に関わる事件を捜査するためにロンドンを訪れたシャーロックとジョーンに、ホームズにとってなじみ深い場所、221Bで出会う。
ディオゲネスというレストランの経営者で、料理が得意なプレイボーイ。かつては太っていたが、白血病で骨髄移植をした影響で痩せた。以前ナイジェラという女性と婚約していたが、シャーロックが金銭目当てという本性を暴くために彼女と寝たことから婚約を破棄している。
シーズン2第7話でディオゲネスの支店を開くためにニューヨークへとやってくるが、実は犯罪組織の情報を探るためにMI6の協力者として活動していた。しかし、MI6の二重スパイに濡れ衣を着せられたことで、NSAのマクナリーによって死を偽装することになり、シャーロックとジョーンのもとから去る。ジョーンとは出会ってすぐに関係を持ち、愛し合うようになるが、シーズン2ラストで別れた。シーズン6第9話で、ニュージーランドの病院にて頭蓋内出血で死んだことが判明する。
シャーロックとは犬猿の仲だが、病気をきっかけに関係を修復したいと望んでいた。MI6へ協力するのは金銭目的だと話していたものの、実はかつて意図せずテロ組織に加担してしまったシャーロックが捕まらないよう、MI6と取引をして協力者となっていた。
演じるリス・エヴァンスは1967年生まれのイギリス・ウェールズ出身。18歳の時にロンドンで演技を学び、ウェールズの子ども向けTV番組でデビュー。1997年のコメディ映画『ツイン・タウン』で弟のリル・エヴァンスと共演して一躍有名になり、1999年の『ノッティングヒルの恋人』など数々の人気映画にも起用されるように。近年はスリラードラマ『Berlin Station(原題)』やアクション映画『キングスマン:ファースト・エージェント』に出演している。
ナイス☆サブキャラ #6:ジェイミー・モリアーティ(CV:小林沙苗)/ナタリー・ドーマー
シーズン1第22話で初登場。シャーロックが唯一愛した女性で、のちにモリアーティに殺されてしまうアイリーン・アドラーと名乗っていたが、実はアイリーンの死は偽装で、彼女こそがモリアーティだった。
通称「M」と呼ばれる犯罪コンサルタントで、巨大な犯罪組織のリーダー。非常に知的でスマートな女性。シーズン1開始時の2年前のロンドンで、絵画修復の第一人者アイリーンとして事件を捜査していたシャーロックと出会う。自分に匹敵する人物としてシャーロックに興味を持ち、アイリーンとしてシャーロックを調べ終えると、死を偽装して姿をくらましていた。アイリーンとしての家族構成は育ての叔父が死んでおり、兄はタイにいるとなっているが、真偽は不明。モリアーティとしては、ヴィクナー教授との間に娘のケイデンがいる。
アイリーンの死により薬物依存症になったシャーロックがニューヨークで復活を遂げたことから、再び彼に興味を持ち、アイリーンとして彼の前に現れる。しかし、モリアーティであることを見抜かれ、警察に逮捕された。シーズン2第12話では、かつての部下に娘ケイデンを拉致されたことで収監されていたFBI施設から脱走し、自ら娘を奪い返した。シーズン6の第10話&第12話では登場こそないものの、FBIから逃げ出し、自分の組織を引き継いだモーランドの命を狙って暗躍。シーズン2第3話以降、逮捕されてからはシャーロックと手紙で何度もやり取りをしている。
シーズン7では、シーズン6第11話に登場した彼女の部下エロリーが再び登場。モリアーティがどのように物語に関わってくるのか要注目だ。
演じるナタリー・ドーマーは1982年生まれのイギリス・バークシャー出身。演劇学校時代、トム・マイソン(『スリーピー・ホロウ』『ウォッチメン』)と一緒に学んでいた。『THE TUDORS ~背徳の王冠~』のアン・ブーリン役や『ゲーム・オブ・スローンズ』のマージェリー・タイレル役で有名。映画でも『キャプテン・アメリカ』『ハンガー・ゲーム』といった人気シリーズに出演している。
そのほかにも、シーズン2から参加している検視官のユージーンやNSAのマクナリー、ロシアのスパイであるオルガ、嘘の天才キャシーといった、これまで登場してきたナイスなサブキャラたちも続々と再登場! 『エレメンタリー』のフィナーレを飾るにふさわしいナイスなサブキャラにも注目して、ぜひファイナル・シーズンまで楽しんでください!!
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