マイケル・J・フォックスが振り返った『ファミリー・タイズ』の特別な一話

タイムトラベル映画の金字塔『バック・トゥ・ザ・フューチャー』に出演するきっかけとなったマイケル・J・フォックスの人気シリーズ『ファミリー・タイズ』。7シーズン続いた本作のキャストがチャリティ企画のため再会を果たし、特別に思っている一話を明かした。米Showbiz CheatSheetが報じている。

同作は、アメリカ中西部オハイオに住むキートン家を舞台に、タイトル通り"家族の絆"を描いたシットコム。放送終了から30年以上が経った今回、長男アレックス役のマイケルは改めてある特別な一話について話した。

そのエピソードとは、シーズン5第23&24話、マイケルの演じたアレックスが主人公と言える「A, My Name Is Alex(原題)」だ。エミー賞を受賞したこのエピソードでは、アレックスが手伝うのを断った用事を片付けようとしていた友人グレッグが交通事故で亡くなる。それを知ったアレックスは葬儀の後、気持ちが不安定になりセラピーを受け、家族や自分の存在意義についての思いをぶちまけるというそれまでにはなかった展開のストーリー。後半のセラピーシーンは、舞台の演劇のようなスタイルで描かれている。

そんなアレックスに焦点を当てたこのストーリーについて、マイケルは「脚本家たちがこんなエピソードを書いていると話してくれたんだ。それは、アレックスへのラブレターだった。私のことではなく、キャラクターのことを考えていたんだ。アレックスはとても複雑なキャラクターだ。家族全員が登場し、アレックスへどのような影響を与えているか、そしてアレックスにとっての彼らの重要性というものが明確になったということがとても気に入ったよ。そういう点が、大好きだし、皆との素晴らしい思い出のエピソードでもあったね」

また、このエピソードは通常のものよりも感情的にもドラマな部分が多く、演劇要素が強かったことについても話した。

「(地元の)カナダでは少しだけ舞台をやっていたんだけど、そんなに経験があったわけじゃないんだ。戯曲『わが町』のようなスタイルの作品をやるのは面白く、リズムに乗るのが楽しくて仕方がなかった。この場面にさっと飛んで、このセリフを言ってというように次々に場面と演技を変えていく、そんな記憶があるね。そしてみんなが本当に重要な役割を担っていたことを覚えているよ。エリスが出てきた、マロリーが出てきた、"よし!いいぞ!"と思ったものだ」

また、『ファミリー・タイズ』で描かれていたキートン一家についても、「キートン一家の家族としての関係は、あの時点ではとても容易なものだった。私はもちろん自分の父のこと、クリエイターのゲイリー(・デヴィッド・ゴールドバーグ)のこと、そして父親スティーヴン・キートン役のマイケル・グロスのことも考えた。マイケルは番組の中でそういう全てを合わせたような父親だったんだ。間抜けなことをしても、バカなことをしても、間違ったことをしていても、心は正しいところにある、そんな父親スティーヴンを演じていた。彼はその精神を全ての行動で示していたんだ」

『ファミリー・タイズ』のリユニオンは、米PeopleのFacebookやTwitter、Stars in the Houseの公式サイトやYouTubeチャンネルにて、現地時間の11月10日(火)に配信され、現在も視聴可能だ。(海外ドラマNAVI)

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『ファミリー・タイズ』
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