『クイーンズ・ギャンビット』アニャ・テイラー=ジョイ、ルックスへのコンプレックスや孤独だった子ども時代を告白

2020年の傑作の一つとして話題のNetflixリミテッドシリーズ『クイーンズ・ギャンビット』で主演を務めるアニャ・テイラー=ジョイが、自分のルックスへのコンプレックスやいじめにあっていた過去を告白した。英The Sunが報じている。

現在24歳のアニャは自身の外見について、「自分のことを美しいと思ったことは一度もないし、これからも思わない。私は自分が映画に出られるほど美しいとは思わないの。自虐的に聞こえるし、恋人からは絶対に嫌な奴だと思われるから言わないように注意されるけど、私は変な見た目だと思っているの。出演作を見に映画館にはいかないわ。"そのままの自分でいいという自信を持つ"という美しさは、自分の顔を見ることではないわ」

今年英国で公開されたジェーン・オースティンの小説が原作の映画『Emma.(原題)』でエマ・ウッドハウス役を射止めたアニャは、「最初のセリフが"私は綺麗で賢くてお金持ち"なんだけど、"私は醜いエマだから、こんな台詞は言えない"と思いパニック発作が起こったの」とも続けた。

そんなアニャは、アフリカ系スペイン人の心理学者である母と、スコットランド系アルゼンチン人のパワーボートレーサーである父を持ち、6歳で女優になりたいと宣言。アメリカで生まれたが、幼少時代を過ごしたブエノスアイレスから8歳の時にロンドンに移住。当時は、英語がうまく話せなかったためにいじめられたという。

「アルゼンチンは緑が多く、馬や動物に囲まれていた。でも突然、ロンドンという大都市に引っ越した上に英語もわからず、馴染めるような気がしなかった。イギリス人と言うにはアルゼンチン人すぎるし、アルゼンチン人というにはイギリス人が混ざりすぎている。他の国の人になるにはアメリカ人すぎる。子どもの頃は、それでロッカーに閉じ込められたりしていじめられていた。だから学校ではトイレでよく泣いて過ごしたの。子ども時代は孤独だった。それで頭の中で、孤独はダメだ、悪いことだって思うようになってしまった」

だが16歳の時に転機が訪れる。ロンドンのデパート、ハロッズの周辺を歩いていた時に、スーパーモデルのケイト・モスを発掘したスカウトマンのサラ・ドゥーカスが彼女に声をかけたのだった。翌日彼女はストーム・モデル・マネージメントと契約し、それがきっかけで演技の世界に進むことになった。アニャは一度見たものを覚えられるフォトグラフィック・メモリーの持ち主だったため、セリフも台本を一度読むだけで覚えられるのだという。

そんなアニャは、『クイーンズ・ギャンビット』の役をオファーされた時、ベスのことがよくわかると思い、絶対にやりたいと思ったと述べている。

「1時間半くらいで台本を読んだの。普段絶対に走ったりしないのに、プロデューサーに会いに走ったわ。ベスの孤独感を理解できる気がした。ベスはこんな世界にも意味を見出そうとして、チェスに没頭するようになったの。彼女はこれまでに出会った人に失望させられたり、見捨てられたりした過去を持っている。彼女は人を信用していないから、必死に自分の居場所を見つけようとしている。子どもの頃の私はまさにそうだったからベスがとても気になった」そして物語の中核でもあるチェスについては「特にスピードチェスは撮影の中で一番好きだった。個人的にはチェスはとてもクールでセクシーだと思う」と話している。

孤独なベスに親近感を持ったアニャが主演する『クイーンズ・ギャンビット』はNetflixにて独占配信中。(海外ドラマNAVI)

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アニャ・テイラー=ジョイ©SF/Famous