Netflix『ロック&キー』、ドラマ版でホラー要素が減少した理由を原作者が説明

Netflix製作の『ロック&キー』は、ホラーの帝王ことスティーヴン・キングの息子であるジョー・ヒルと、ガブリエル・ロドリゲスの漫画をもとにした魔法の世界のミステリー。そのドラマ版が、原作コミックスよりもホラー要素が少なくなった理由についてヒルが明かしている。

『ロック&キー』で中心となるのは、父親が殺されたことをきっかけに、田舎町にある父親の実家、鍵屋敷〈キーハウス〉に母親ニーナとともに移り住んだ3人の子どもたち、タイラー、キンジー、ボード。その屋敷に魔法の鍵がいくつも隠されていることを知った彼らは、父の死の真相に迫る危険でミステリアスな冒険に巻き込まれていく...というストーリー。

米Comicbook.comとのインタビューで、ホラーのトーンが色濃い原作に対して、ドラマ版ではファンタジー色が強くなった理由について、ヒルが答えている。

「ドラマ版が好きだし、その仕上がりを気に入っているよ。ショーランナーのカールトン・キューズはTVの教授のような存在で、過去に『ロック&キー』を映像化しようと2回試みて失敗したことを反面教師に、そのバージョンが上手くいかなかった理由を解き明かそうとしていた。常に私は、コミックスの「ロック&キー」はハリー・ポッターがワルになって、R指定版の『ハリー・ポッター』みたいだと少し思っていた。さらに怖くてホラーっぽいね。ハリー・ポッターじゃなくて、"ホラー"・ポッターだ」と、自身の作品を『ハリー・ポッター』と比較した。

さらにヒルは、「そしてカールトンは、原作には素晴らしいヤング・アダルト・ファンタジーの要素があることを悟り、その点が(実写化に失敗した)問題を解くために向かう方向だったんだ。だから、過去の『ロック&キー』はホラーとファンタジーの要素が半々だったけど、Netflix版はホラーの要素が3分の1でファンタジーが3分の2だ。その配分は、TVにとって適切なケミカル・ミックスのようだね」と、ファンタジーの要素を増やしたことがドラマ版の成功の鍵だったと語っていた。

すでに、『ロック&キー』はシーズン2へ更新が決定しており、ニーナ役のダービー・スタンチフィールド(『スキャンダル 託された秘密』)、タイラー役のコナー・ジェサップ(『フォーリング スカイズ』)、キンジー役のエミリア・ジョーンズ(『Utopia -ユートピア-』)、ボード役のジャクソン・ロバート・スコット(『IT/イット "それ"が見えたら、終わり。』)が続投するものと見られている。(海外ドラマNAVI)

Photo:『ロック&キー』© Christos Kalohoridis