『羊たちの沈黙』続編ドラマ、ハンニバル・レクターに焦点を当てない理由

映画『羊たちの沈黙』の続編となるドラマシリーズ『Clarice(原題)』では、なぜ映画やドラマ『ハンニバル』に登場したハンニバル・レクター博士に焦点が当てられないのだろうか―。その疑問にシリーズのクリエイターが答えている。

『Clarice』の舞台は、映画版の出来事から1年後となる1993年。『羊たちの沈黙』でジョディ・フォスターが演じた若きFBI訓練生クラリス・スターリングが、ワシントンD.C.で政治の世界をうまく切り抜けながら、性犯罪者や連続殺人鬼を追い詰めていく姿を描く。さらに、これまで取り上げらなかった彼女のプライベートな部分も語られるという。

共同クリエイターを務めるアレックス・カーツマン(『HAWAII FIVE-0』『スタートレック:ディスカバリー』)が、2021年TV批評家協会の冬季プレスツアーで、『Clarice』でレクター博士に焦点が当てない理由について語った。

「間違いなく、私たちは『羊たちの沈黙』の熱狂的なファンだ。だが、これまでにレクター博士は数多くのクリエイターによって深く掘り下げられてきている。脚本を執筆している間、"沈黙は終わった"という番組のキャッチフレーズが全面に押し出され続けていたんだ。それは、30年間もクラリスが沈黙していたことを意味していると思う。今度は彼女が話す番が来たんだと。それが製作チームの指針であり、そのキャッチフレーズに導かれた。それが私たちがやりたかったことだし、大勢の人たちが上手くやってきた領域には踏み入れたくなかったんだ」とコメント。『Clarice』では、『羊たちの沈黙』以来、スポットライトの影にいたクラリスを中心に描き、他の番組やクリエイターが手に付けなかった領域にチャレンジしたかったと述べている。

主人公クラリスを演じるのは『プリティ・リトル・ライアーズ』のニコル役や、『オリジナルズ』のオーロラ役で知られるレベッカ・ブリーズ。その他、マーニー・カーペンター(『クリミナル・マインド FBI行動分析課』)が、映画版で連続殺人鬼バッファロー・ビルに捕らわれるも、クラリスによって救出されたキャサリン・マーティン役で出演。キャサリンの母親で司法長官に任命されたばかりのルース・マーティン役には、『24 TWENTY FOUR』や『ハウス・オブ・カード 野望の階段』などに出演しているジェイン・アトキンソンが決定している。

どのように、クラリス・スターリングのキャラクター像が描かれるのか楽しみな『Clarice』は、CBSにて2月11日(木)より放送スタート。(海外ドラマNAVI)

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映画『羊たちの沈黙』Blu-ray発売中(1,905円+税)(C)2014 Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved. Distributed by Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC.