「ディズニープラス・オリジナル・プレビュー 2025」に、ドラマシリーズ『SHOGUN 将軍』シーズン2の主要メンバーである真田広之（主演・製作総指揮）、ジャスティン・マークス（製作総指揮）、レイチェル・コンドウ（製作総指揮）が登壇した。世界的な成功を収めたシーズン1への反響、そして待望のシーズン2の展望について、熱いトークが繰り広げられた。
『SHOGUN 将軍』シーズン2はどんな内容に？
本日シーズン2の新キャストが発表。水川あさみ（綾役）、窪田正孝（日向役）、金田昇（秀信役）、榎木孝明（伊藤役）、國村隼（郷田役）の5名がシーズン2から参加することになった。
マークスは、新しいキャストを起用した理由について「新しいキャストを迎えるということは、とても実務的・実践的なことなんです。皆さんご覧になったかと思いますが、とても多くの方がシーズン1で亡くなってしまったので、代わりの方がいるということも必要でした（笑）。ですが、この新しいシーズンはとてもワクワクする素晴らしいキャラクターが登場するんです。ぜひお話ししたい人物たちなんですが、まだちょっとできません」と期待を高めた。
監督陣も新たなメンバーが加わることについては「これもまた、実務的かつ実践的な内容で、シーズン1でも多くの監督を殺してしまった…冗談です。そうではなく、私たちは今回、新しい声優の方にご参加いただけることに興奮しています。私以外の素晴らしい方々、アンソニーやケイト、そして新しい2人の監督も、このバンクーバーのプロジェクトに加わってくれました。先見の明を持った方々がこの作品に参加してくださり、本当にシーズン1の世界に没入し、この世界を愛し、感動してくださった上で、ご協力いただいています。今、私たちは皆、まさに準備の真っ最中です。セットの建設も進んでいます。現在行っていることを皆様にご報告するのが待ち遠しいです」と話した。
コンドウは「おそらく私たちが視聴者の方々から強く感じたのは、時間をとても大事にしてくださっている、ということでした。そうした熱意のおかげでシーズン1を作り上げることができました。今回のシーズン2では、自信を持って出発することができます。皆様が、この封建社会の戦国時代、1600年代の舞台についてきてくださるのならば、私たちはさらに物語の奥深くまで入り込むことができる、という自信を持ってシーズン2に臨んでいます」と説明した。
世界から集まったその賞賛で、一番驚いたこと、一番よかったなと思ったところを聞かれた真田は「特にプロデューサーとして、そして主演俳優としてそういったトロフィーをいただけるということは、バンクーバーで数年前に撮影していた時は想像もし得ないことでした。もちろん、シーズン2にあたりプレッシャーを感じております。けれども、素晴らしいシーズン1から引き続いているチームワーク、さらに加わる新キャストがいます。なので、早く撮影に入りたいです。その感じているプレッシャーを逆の強さに変えて、より良いシーズン2を作っていきたいと思っています」と責任を明かした。
さらに、シーズン2はシーズン1から10年後にタイムジャンプすることが明らかに。マークスは「10年後というアイデアは、ある意味、私たちが現在テレビをどう視聴しているかということが影響しています。シーズンごとに制作に時間がかかるため、シーズンとシーズンの間隔が空いてしまいます。視聴者の方々からしても、シーズン1に夢中になったのに、次が3年後のシーズン2で、物語の中ではたった5時間しか経っていないという時間軸だと、少し感覚が狂ってしまうと思うのです。『将軍』では、逆にこの10年後へのジャンプを使うことで、改めてキャラクターたちに出会えるように、そしてこの10年の間に彼らの人生がどうなったのか、キャラクターを再発見するような体験になればと思っています。本作では、やはり運命というもの、それから権力、そして戦国時代からいかに平和を見出すのか、といったテーマが描かれています。シーズン2はシーズン1と同じように、大変壮大で美しいものとなるでしょう。そして、全く想像もつかないところから生まれるラブストーリーも描かれます」と、ストーリーのヒントを教えてくれた。
若手俳優との共演について聞かれた真田は「若い俳優陣と仕事をすることはいつも刺激的で、逆に学ぶところも多くて、楽しいんです。今回シーズン1で初めてプロデューサーとしても参加したので、役者の先輩としてという以上に、プロデューサーとしていろんな準備段階から現場、その他でアドバイスをすることができ、彼らの成長を見るのが本当に嬉しくて。彼らがいいテイクが撮れた時は、もう自分が成功した時以上に楽しくて、親のような気持ちで楽しくやらせていただきました」と作品への深い関わりを見せた。
シーズン2の着想は、シーズン1のヒットがきっかけなのかと問われ、マークスは「正直に申し上げまして、私たちはこの内容の開発自体はセットで最も早い時期では始めたのではないかというように、ちょっとファンフィクション的なものが生まれ、お互いでジョークを言いながら、雑談していた中で「ちょっとここでこういうことができたらいいんじゃないか、すごいよね、最高だよね」とアイデアとして出てきました。もちろんその原作の小説から来ているところもあります。またそこの小説に戻ってですね、より深い意味合い、何か驚くべき案をそこから得られる。ちょっとすいません、ネタバレにならないように気づけているのですが…。最も興奮したことは、その時代として『将軍』が書かれたその時代と精神、そしてシリーズ化されたその70年代のサーガとして、あらゆる方向に向けて未来に行ったり、過去に行ったり、現在に行ったりと色々な方向にいけるということです」とのこと。
真田は、本作のキャリアでの位置づけについて「歳で子役から俳優生活をスタートして、日本で40年、ハリウッドで20年。その経験全てを、このシーズン1に注ぎ込んだつもりだったので、それが、ああいう形で評価されたというのは、自分の人生にとっても大きなポイントです。ここまで関わっていただいた全ての方、先生方の顔が授賞式では毎回浮かんで、ある意味、一つの恩返しがこれでできたのかな、というのと。これを励みにもっと頑張れよと、還暦を過ぎた体に鞭打って、頑張ろうと思わせていただきました」と振り返った。
本作の製作により、FXの予算が増えるのかという問いには、マークスが「レイチェルとよく話すのですが、私がFXの立場だったら、グリーンライト（企画許可）を出さないような企画だったと思います。それなのに、彼らはこの企画を承認してくれました。コロナ禍での撮影は本当に大変なものでしたが、彼らもまた非常に喜んでくれて、私たちはその喜びを分かち合っているような感覚でした。シーズン1では、限界があることが逆にストーリーを良いものにしてくれると信じていました。たくさんの壁があるからこそ、私たちはそういった制約やパラメーターのようなものを歓迎しています。そして、歴史です。実際に起きたことに基づき、選択をしていかなければなりません。シーズン1では全てのリソースがあったように感じていますが、今回のシーズン2でも、それ以下ではないと言い切れます。ただ一つだけ、お金で買うことができないもの、それは時間です。私たちは、このリスクを取ることを許容されたことに心から感謝しています。アメリカの作品でありながら、ほぼ日本語で、しかも特殊な方法で字幕をつけました。それを許可してくださったのは、大変勇気ある決断だったと思います。シーズン2に入るにあたり、この世界の美しさが本当に反映されているような作品になるでしょう」と製作の裏側を語った。
今回の成功が日本のクリエイターや若手俳優たちに与える影響について聞かれると、真田は「賞をいただいたということは、本当にこの作品だけではなく、そしてまた日本人俳優、クリエイターだけでなく、このAPACを代表するような、若い才能にチャンスが広がったと思います。そして、昔は夢だと言われていたことが、やれば叶うこともあるんだというメッセージになったんではないかと思っています。夢はもう大きい方がいいと思うんです。とにかく、自分にチャンスが回ってきた時に慌てないように、今から、いろんなこと、言葉、演技、身につけるべき身体的な動きも含めて、やっていただければ、いつでもまたこういうチャンスが来ると。夢を大きく、自分を信じて、前を向いて歩いていただきたいと思います」と熱い想いを明かした。
シーズン1から時を経て、新たなキャストも加わり、進化を遂げる『SHOGUN 将軍』シーズン2。真田を中心としたスタッフとキャストが、世界にどんな新章を見せてくれるのか、期待が高まる。
『SHOGUN 将軍』シーズン1はDisney+（ディズニープラス）で独占配信中。シーズン2は撮影を開始。（海外ドラマNAVI）
