諜報機関もお気に入りの『バーン・ノーティス』実際のFBI・NSA捜査官が綴った感想とは?

米USAにて2007年より、7シーズンにわたって放送されたスパイドラマ『バーン・ノーティス 元スパイの逆襲』。なんと本シリーズは、実際のFBIやNSA(国家安全保障局)のエージェントに高く評価されているという。

 

FBIエージェントもお気に入りの『バーン・ノーティス』

『バーン・ノーティス』の主人公は、東欧・OPEC諸国を中心に活動していた敏腕スパイのマイケル・ウェスティン。ある日、突然仕事を解雇された彼はIDも抹消され、故郷マイアミでFBIの監視下に置かれながら生活することになる。解雇の理由を探ろうとするマイケルだが、彼の帰郷を喜ぶ母親マデリンの雑用をこなしながら、元恋人フィオナと元相棒のサムと共に、スパイ技術を活かしながら町の小さな事件を解決していくが……。

米USAによると、2015年、『バーン・ノーティス』に関するFOIリクエスト(政府や公的機関が保有する情報の開示を求める請求)がFBIに提出されたという。その情報が開示されたのは2019年で、4年の月日がかかったのは、FBIとNSAが文書を精査し、文書に記載されている機密情報を黒塗りにして編集しなければならなかったからだ。

最終的に、ほとんどの情報が黒塗りにされた108ページの書類が開示された。その中にはFBIとNSA捜査官による、番組の批評のような記述がいくつかあったという。

例えば某捜査官は、「数シーズンにわたって放映されたテレビシリーズ『バーン・ノーティス』の視聴をお勧めする。この作品は、自分がやっていないことで解雇され、脇に追いやられたCIAエージェントの物語だ」と感想を述べている。

その他には、「彼はその理由を突き止めようとし、各国のさまざまな情報機関に属する旧友や、敵とも味方とも言えない人物たちと再会する。彼を追跡するのは、悪名高きNSAやFBI、DOD(米国防総省)、CIA、そして他の機関の関係者たちだ。彼の恋人はアイルランド共和軍の武器専門家で、彼は常に混乱の渦中に巻き込まれてしまう。キャストは素晴らしく、全エピソードはユーモアに富み、情報収集の技術的な側面についても、ある程度の知識を提供している」とあり、番組が評価されている。

どうやら『バーン・ノーティス』は、実際のFBIとNSA捜査官に、かなり気に入られたようだ。

以前にクリエイターのマット・ニックスは、スパイに関する本を数え切れないほど読み、実在のスパイに話を聞いたと語っていた。しかし、主人公マイケルのおどけた性格は、コンサルティング・プロデューサーを務めたマイケル・ウィルソンのアイデアだと言われている。

実際のFBIとNSAエージェントにも気に入られた『バーン・ノーティス 元スパイの逆襲』全シーズンは、Huluにて配信中。(海外ドラマNAVI)