ここ最近、映画のドラマ化が相次いで報じられているが、新たにマット・デイモンが主演した1997年の映画『レインメーカー』のドラマ化が進められていることが分かった。米Varietyなど複数のメディアが伝えている。
2018年の大型企画は流れたものの…
映画版はジョン・グリシャムの「原告側弁護人」を原作に、フランシス・フォード・コッポラが監督と脚本を、マイケル・ダグラスが製作を担当。マットが演じた主人公は、正義感あふれる若き弁護士のルーディ・ベイラー。法学部を卒業したばかりで新米弁護士のルーディは、自身が抱いていた理想とはかけ離れた現実に直面する。大手保険会社から支払いを拒否された貧しい家族や、社会的に弱い立場の依頼人があふれるのを目の当たりにした彼は、世の正義に疑問を持ち始めて…。マットのほかには、クレア・デインズ、ダニー・デヴィート、ミッキー・ローク、ロイ・シャイダー、ダニー・グローヴァー、ジョン・ヴォイトなどが出演していた。
なお、タイトルの「レインメーカー」とは、お金を雨に例えて、雨が降るように大金を稼ぐ弁護士のことを意味している。
今回のドラマ化を進めているのは米USA Network。ロースクールを卒業したばかりのルーディ・ベイラーは、大物弁護士であるレオ・ドラモンドと法廷で対決することに。そしてルーディは事務所のボスやパラリーガルとともに、依頼人の息子の不審な死にまつわる二つの陰謀を解き明かしていく…というストーリーになるとのこと。
原作者のグリシャムは製作総指揮として参加。また、『パラノーマル・アクティビティ』シリーズや『パージ』シリーズ、『ゲット・アウト』といったホラー作品を数多く手掛けるジェイソン・ブラムも製作総指揮に名を連ねる。脚本を執筆するのは、『スタンドアップ』『コード・ブラック 生と死の間で』のマイケル・サイツマンと『デトロイト 1-8-7』のジェイソン・リッチマン。
USA Networkといえば、かつてのヒットドラマである『SUITS/スーツ』と『ホワイトカラー』がNetflixでの配信開始により再ブレイクを果たしたことを受けてそろって新シリーズ制作を進めていることは当サイトでもお伝えした通り。ハリウッド全体に言えることだが、同局もこうしたドラマや映画で既存のタイトルをよみがえらせる傾向にあるようだ。
ちなみに、『レインメーカー』のドラマ化が報じられるのはこれが初めてではなく、2018年に米Huluで企画が持ち上がっている。その際にもサイツマンとリッチマンが関わっていたが、これは「グリシャム・ユニバース」と呼ばれるフランチャイズ作品の一章として考えられており、グリシャムの「原告側弁護人」をサイツマンが、2015年に出版された別の弁護士が主人公の「Rogue Lawyer(原題)」をリッチマンがそれぞれ脚色する形で進められていた。結局そのプロジェクトは立ち消えたが、今回ようやく日の目を見ることになるのだろうか。
(海外ドラマNAVI)
John Grisham's 'The Rainmaker' Set for Series Adaptation at USA Network With Jason Blum Producing https://t.co/DPIwxVGbxE
— Variety (@Variety) June 12, 2024