未公開シーンも！『哀れなるものたち』映画の魅力に迫る貴重な映像2本公開

2024年5月8日 2024年5月9日 ※本ページにはアフィリエイト広告が含まれます

本年度アカデミー賞、ゴールデングローブ賞などを獲得した天才監督ヨルゴス・ランティモスと盟友エマ・ストーンとの最強タッグが贈る、映画史に残る新たな傑作『哀れなるものたち』。本日、5月8日（水）よりブルーレイ＋DVDセットの発売、デジタル配信開始（レンタル）となるが、それを記念し「未公開シーン」を含む2本の貴重な映像が同時公開となった。

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“ベラ”という新しい存在が纏うメッセージ性の強い大胆な衣裳

衣裳デザイナーのホリー・ワディントン（『レディ・マクベス』）は社会規範に縛られない新しい存在“ベラ”が、世界を体験するという本作のアイデアを気に入り、彼女が成長し社会に出ていくにつれ社会的、性的な目覚めを衣裳に反映させた。

ベラがコルセットを着用するのは、生前の夫であるアルフィー・ブレジントン（クリストファー・アボット『GIRLS／ガールズ』）の元へ戻り、ベラではなくヴィクトリア・ブレジントンとして前生のドレスを着る時だけ。

ベラは船旅の途中で出会った男性ハリー（ジェロッド・カーマイケル『ラミー：自分探しの旅』）にアレクサンドリアに連れて行かれることによって、社会の恐ろしい部分を目の当たりにし、貧しいスラムの住人たちを目にする。この時、ワディントンはベラに最もフォーマルな衣裳を着せる。船上の人々の多くはシミ一つないクリーム色や白を身につけているが、この時だけ社会階級を代表する、上流階級の女性としてのベラを見せている。

さらに、ベラのウェディング・ドレスは、エマのキャリアの中でもお気に入りの衣裳となった。「それを着た瞬間に泣きそうになりました」とエマは振り返る。「この上なく素晴らしいものでした。薄く繊細でありながら、とても強いのです。私がセックスの本質を、脆さと自信が溶け合ったものだと考えているのと少し似ていて、あのドレスは私にとってそれを象徴していました。とてつもなくメッセージ性の強いドレスでした」

加えて「ホリーが使用したカラーパレットや素材は、すべて深く考え抜かれたもので、ベラが経験したことや、どのように成長しているかにインスピレーションを得たものです」と絶賛。エマがワディントンの大胆なデザインを積極的に試すことを厭わなかったことで、メッセージ性の強い大胆な衣裳が完成した。

アカデミー賞美術賞を受賞！　巨大かつ壮麗なセットについて豪華キャストやスタッフが語る

美術賞を受賞した舞台セットに関して、エマは「圧倒されました。すべてのセットを歩き回るのに、30分はかかります。レストランやホテルがあり、まるで完全な街を作り上げたかのようでした」と語る。

監督・製作のランティモスは、舞台セットのプロダクション・デザイナーとして、バックグラウンドの異なるショーナ・ヒースとジェームズ・プライスを起用。「タイプの全く違う二人のアーティストのコンビネーションが、今まで見たことのないものを生み出してくれるのではないかと感じていました。必ずしも一つの場所でそれを見つけることはできませんでしたから」と明かした。

ゴッドウィン・バクスター役のウィレム・デフォー（『スパイダーマン：ノー・ウェイ・ホーム』）は「屋敷のセットは秀逸のひと言。役に入らせてくれる唯一無二のセットだ」と。プロダクション・デザイナーのショーナ･ヒースは「外科医は人体を切ったりつないだりするでしょ。それを家に反映させたの」と説明。「ジョン・ソーン美術館を参考にして壁や仕切りをぶち抜いた」と振り返る。

二人の素晴らしいデザイナーのアイデアが見事に融合したゴッドウィンの屋敷について、エマは「ゴッドウィンらしいと思う。彼がベラの幸せを願って造った完璧な家よ」と大絶賛。さらに、ベラの部屋は天井に描かれた魚や海藻、耳がついた鏡、シルクの壁に施された街並みの刺繍など、細部までこだわり抜いたデザインについては「うちの寝室でもマネしたい」と語っている。

不思議な雰囲気の音楽が漂う貴重な「未公開シーン」

ベラが枕に隠してあった日記を見つける場面の「未公開シーン」。バックには、映画全体に広がる不思議で魅力的な音楽が流れている。ベラがベッドでぼんやりとしているシーンで静かに流れていた音楽は、彼女が見つけた日記を開く動作に合わせて音量も最高潮に。ページを開くごとにまるで波のように流れていく音楽で、ベラの心の変化を感じることができる「未公開シーン」だ。

音楽を担当したジャースキン・フェンドリックスは、「この種の奇妙で超人的な雰囲気とマッチするように、空気や力学にまつわる楽器をたくさん使いたいと思いました」と発言している。