アカデミー賞作品賞ほか4部門にノミネートされ、脚本賞を受賞したホラー映画『ゲット・アウト』の仕掛け人ジョーダン・ピール。彼が監督・脚本・製作を手掛けた新作映画『アス』がTOHOシネマズ 日比谷ほかにて大ヒット上映中だ。夏休みにある家を訪れた家族を襲う不可解な出来事を描く本作より、主人公の友人役で出演しているエリザベス・モス(『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』)のインタビューをお届けしよう。
アデレードは夫のゲイブ、娘のゾーラ、息子のジェイソンとともに夏休みを過ごすため、自分が幼少期に住んでいたカリフォルニア州サンタクルーズの家を訪れる。早速、友人たちと一緒にビーチへ行くが、不気味な偶然に見舞われたことで過去の原因不明で未解決なトラウマがフラッシュバックする。次第に家族の身に恐ろしいことが起こるという妄想を強めていくアデレード。そんな時、家の前に自分たち家族とそっくりな"わたしたち"が現れて...。
全米初登場ナンバー1ヒットとなり、オープニング成績がオリジナル・ホラー作品で『クワイエット・プレイス』を超え、オリジナルR指定作品では『テッド』を抜いてそれぞれの歴代1位を更新した本作。オリジナリティあふれる、映画史を塗り替えたサプライズ・スリラーでは、『ゲット・アウト』でアカデミー賞脚本賞を受賞したピールがプロデューサーのジェイソン・ブラムと再タッグを果たしている。主演は、『それでも夜は明ける』でアカデミー賞助演女優賞を受賞したルピタ・ニョンゴ。
『ハンドメイズ・テイル』の演技でゴールデン・グローブ賞やエミー賞を受賞したエリザベスが本作で演じるのは、主人公アデレードの友人キティ・タイラー役。今回届いたインタビュー映像の中で、彼女は出演を決めた理由について「ジョーダン・ピール監督だったからよ。脚本さえ読まずに二つ返事で引き受けたわ」と振り返る。「君に頼みたい役があると監督に言われて、必死と思われたくないけどぜひやりたいと即答したわ。どんな作品であれ、やるわってね」
本作の脚本についてエリザベスはこう続ける。「恐いんだけど、とてもユニークなの。愉快で面白くて楽しくて怖いけど考えさせられるの。見えなかったものが見えたり見方が変わったりする。ひとたび彼(ピール)の視点でものが見え始めると、この作品の真の面白さがようやく見えてくる。そして真の恐ろしさもね。思いがけないユーモアもあってすごく笑えるのに考えさせられる。本当にユニークで独特な作品よ」
固定観念に鋭くメスを入れるピール節は本作でも健在のようだ。エリザベスは現代人が出身や宗教や支持政党で他人を判断して"善人"と"悪人"のいずれかに分けてしまうと指摘し、本作はそんな「私たちの人の見方に目を向けた作品」と解説する。
『ゲット・アウト』を凌ぐ新たな悪夢が襲いかかる『アス』(配給:東宝東和)は、TOHOシネマズ日比谷ほか大ヒット上映中。(海外ドラマNAVI)
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『アス』
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