ある日突然TVゲームの中に吸い込まれてしまった4人の高校生たちが現実世界へ戻るためゲームクリアを目指す『ジュマンジ/ウェルカム・トゥ・ジャングル』の続編『ジュマンジ/ネクスト・レベル』が大ヒット公開中だ。本作には、ドウェイン・ジョンソン、ジャック・ブラック、カレン・ギラン、ニック・ジョナスといったキャストが続投していることも見どころの一つだが、今回は新たに加わった二人のダニーについて紹介したい。
新キャラクターに扮しているのはコメディ界のレジェンド、アーノルド・シュワルツェネッガーと双子を演じた『ツインズ』などで知られるダニー・デヴィートと、大ヒット映画『リーサル・ウェポン』シリーズのダニー・グローヴァーという、Wダニー。本作でデヴィート演じるエディは、股関節手術から回復中の気難しい老人で、うまく身体が動かないことにいつもイライラしている頑固者。一方、グローヴァー演じるエディの旧友マイロは、穏やかで物腰柔らかな老紳士。正反対な性格の二人は、古い友人でありながらも実は「元ビジネスパートナー」であり、ある出来事をきっかけに喧嘩別れしてしまったという、何やら複雑な過去を持つ。
エディについて監督のジェイク・カスダンはこう語る。「エディはスペンサーの叔父で、少し老いてきている。自分の身体に裏切られることにかなり苛立っているんだ。誰でも知り合いにそういう人がいるよね。身体が自分の思い通りに動かないことがひどい屈辱だと思ってしまうタイプの男にデヴィートの個性を加えたキャラクターが、世界一強い男(ドウェイン・ジョンソン)の身体の中に入り込んで、突然いろんなことができるようになる。これはたまらなく面白いアイディアだと思ったんだ」。そんな監督の言葉通り、うっかりTVゲームの世界に巻き込まれ、自分よりも格段によく動くゲームキャラの身体に入ったエディとマイロが、全速力で走ったり敵を豪快に倒したりと、動ける身体を自由自在に駆使しながら大暴走を繰り広げる様がコミカルに描かれる。
ともに70代のデヴィートとグローヴァーについてカスダン監督はこう続ける。「彼らは最高だったよ。ただただ素晴らしかった。ずっと尊敬してきた彼らをセットに迎えて一緒にやっていくのは最高に興奮することだったし、とても楽しかった。とにかく至福の時だったね」
一筋縄ではいかない関係性を演じるにあたってWダニーと監督は幾度となく話し合いの場を設けたそうで、「複雑で厄介な過去がある二人の生涯にわたる関係や真の密接さを、わずか数分で表現するかはチャレンジだった。でも彼らは二人とも素晴らしかったので、話し合いながら模索していったんだ」と監督は振り返っている。
エディとマイロがゲーム世界で演じるキャラクターは、ドウェイン・ジョンソン演じるスモルダー・ブレイブストーン博士(エディ)と、ケヴィン・ハート演じる動物学者のムース・フィンバー(マイロ)。デヴィートの出演作品を見て彼の演技を研究したというドウェインは、「ウィットがあるし、何とも言えない味がある。今回一緒に時間を過ごすことができたし、精一杯彼を体現してみたよ。彼はすごく親切だった。ダニー・デヴィートになるのはものすごく楽しかったよ」と回想。一方、動物学者のフィンバーといえば、前作ではフリッジが中に入ったため早口でまくし立てる姿が印象的だったが、今回はマイロが中に入っていることで仲間内からクレームが出るほどのんびり喋るように。そんな前作と正反対のフィンバーを演じたケヴィンは、「高齢のダニー・グローヴァーが映画に出てくると、僕は思わず笑っちゃうんだ。なぜなら、彼があまりにも穏やかだから。彼の言うことすべてが、とにかくハッピーなんだ。その感じをこの映画に活かしたらすごく面白いんじゃないかな」と語っている。
先日行われた本作のイベントでは、マイロの日本語吹替版声優を担当した加山雄三も、「これは楽しい、感動があるな。最後のシーンなんてウルウルしちゃった。人間の深くまで探求されているんだよね。僕はこんなにジーンとして涙した映画はないですね。人間的な一番大切なことを見せてもらえたんだなあ」とコメントしている。
中身がおじいちゃんコンビなWダニーとドウェイン&ケヴィンの演技はもちろん、感涙必至のラストも必見の『ジュマンジ/ネクスト・レベル』は、大ヒット上映中!(海外ドラマNAVI)
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『ジュマンジ/ネクスト・レベル』