米ケーブルTV局のAMCが放送しているゾンビドラマ『ウォーキング･デッド』。シーズン4の製作も決まっている人気シリーズだが米Deadlineによると、全米ネットワーク局NBCは、このドラマの製作を拒否していたという。
現在FOXエンターテインメントの会長であるケヴィン･ライリーがNBCに在籍時に、フランク･ダラボンが書いた『ウォーキング･デッド』のパイロット版脚本に目を通していたらしく、今年のTCA（テレビ批評家協会）のプレスツアーでこの件についてコメントした。当時、NBCでは視聴率を取れるドラマを製作できておらずこのダラボンのゾンビドラマに関しても、「ゾンビドラマだって!?」と懐疑的だったという。
もし制限の多いネットワーク局NBCがこのドラマを製作した場合について、「過激さが薄まり、視聴者にとって面白さも減ってしまう。ケーブルTV局でしか製作できない内容だ」とライリーは振り返る。さらに、「観る人を魅了する物語を作ろうとするなら、現在の『ウォーキング･デッド』のレベルに達していなければならない。そこまでやらないと、このドラマの魅力は活かせないだろう。私がNBCを去った後に、AMCがこのドラマを製作すると聞いた。ヒットする可能性を秘めたドラマを発見していたんだね」と語った。
FOXの会長に就任したライリーは、「ケーブル局ができる前は、FOXが今のケーブル局のような役割を果たしていた。私は、そんな"かつて"の存在感を取り戻したい」と述べ、その意気込みとして打ち出しているのが、ケヴィン・ベーコン主演の新作スリラー『The Following』だ。この作品は、バイオレンス色が強すぎるのではないかと懸念されており、この背景には、最近ケーブル局などの新作ドラマにメジャーな賞をさらわれているという事実がある。はたして『The Following』は、ネットワーク局で人気と評価を得ることができるのか。挑戦的な新作の行方が注目されている。（海外ドラマNAVI）
Photo：『ウォーキング・デッド』
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