フランスの大ヒットスリラー『The Returned』がイギリスに続き、新たにカナダとオーストラリアのTV局でも放送されることが決まった。英語圏の作品が席巻する海外のドラマ市場で、フランス発のドラマが健闘することはめずらしく、注目を集めている。
米The Hollywood Reporterによると、新たに『The Returned(原題:Les Revenants "幽霊"の意)』の配給権を得たのは、カナダのTV局ベルメディアとオーストラリアのSBS局。フランスで放送されたシーズン1の全8話に英語字幕を付け、カナダで今秋、オーストラリアで年内にオンエアされる。
『The Returned』は2004年に公開されたフランス映画『They Came Back(原題:Les Revenants)』をベースにドラマ化した超自然スリラー。アルプス山麓の街によみがえった死者たちと、彼らが引き起こす超常現象をスタイリッシュに描く。まさしくよみがえりものだ。昨年秋にフランスの有料放送カナル・プリュスで放送され、高い批評を獲得。これまでにベルギー、スウェーデンで放送されたほか、イギリスでも6月にチャンネル4にて紹介された。同チャンネルでは20年ぶりの字幕付き外国語ドラマだったにもかかわらず、ゴールデンタイムに180万人の視聴者数をマークし、すでにDVDも発売されたほどの人気ぶり。また、英フリーマントルメディアが英語版のリメイク権を買い取り、『シェイムレス 俺たちに恥はない』のクリエイター、ポール・アボットがリメイク作品『They Came Back(仮題)』の製作を進めているところだ。
ちなみに、今年アメリカの新作ドラマでもよみがえりものが登場している。ある街で死者がよみがえって家族のもとに戻ってくる、ちょっと泣かせるスリラー『The Resurrection』だ。日本でも『黄泉がえり』という作品が記憶に新しいが、アメリカ、イギリス、フランスと国によってどのような"よみがえり"が展開するのか、比べてみるのも面白いかもしれない。
アメリカでは、ハロウィーンに合わせて10月31日(木)の夜からサンダンス・チャンネルにて放送される予定だ。外国語ドラマがヒットしにくいと言われるアメリカで『Les Revenants』がどこまで躍進するのか、興味深く見守りたい。(海外ドラマNAVI)