10月22日(木)に開幕した第28回東京国際映画祭。その特別招待作品である、クリムトの名画をめぐる実話を描いた映画『黄金のアデーレ 名画の帰還』を引っさげ、主演のヘレン・ミレンが2年ぶりの来日を果たした。
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2006年の映画『クィーン』で英国のエリザベス女王を演じ、アカデミー賞をはじめ多くの賞を獲得したヘレン。本作でも、有名画家クリムトが描いた伯母アデーレの肖像画、通称「黄金のアデーレ」を取り戻すため、オーストリア政府を訴えた実在の女性マリア・アルトマンを、見事に演じ切っている。
ヘレンは10月22日、今回が初来日となるサイモン・カーティス監督(『マリリン 7日間の恋』)とともに、東京国際映画祭のオープニングレッドカーペットに登場。いつも見事な着こなしを披露してくれる彼女が今回選んだのは、胸元が大胆に開いたBadgley Mischkaのドレスと、きらびやかなブシュロンのイヤリング。70歳となっても全く衰えぬその美貌に歓声が上がる中、日本でのプレミアをとても楽しみにしていたという彼女は、終始チャーミングな笑顔でファンたちからのサインや写真の求めに快く応じた。
ヘレンは本作について、「映画のテーマとなった『黄金のアデーレ』(『アデーレ・ブロッホ=バウアーの肖像I』)は、学生時代に部屋にポスターを飾るくらい好きだったの。この映画はその名画にまつわる、過去の悲しいテーマを描いてはいるけれど、監督が受け入れやすく、とても軽いタッチも描いてくれているので、そうしたコメディの要素も楽しんでもらいたいわ」とコメント。最後には流暢な口調で「アリガトウ」と日本語で挨拶した。本作の原題は『Woman in Gold』だが、アカデミー賞だけでなく、エミー賞やトニー賞まで持つ大女優ながら、最後まで上品かつ丁寧な姿勢を見せてくれたヘレンこそが「黄金の女性」と言うべきかもしれない。
そんなヘレンが主演する最新作『黄金のアデーレ 名画の帰還』は、11月27日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー。(海外ドラマNAVI)
Photo:ヘレン・ミレンとサイモン・カーティス監督