米FOXの新作SFコメディ、『テッド』セス・マクファーレンが作る意図とは?

300年後の未来を舞台に、宇宙調査船「オーヴィル」の活躍を描くSFコメディ『宇宙探査艦オーヴィル』。米FOXが先日公開した予告編ではコメディとして宣伝されていた本作だが、製作・主演を務めるセス・マクファーレン(『ファミリー・ガイ』『テッド』)によると、さらに別の目論見があるようだ。

米Access Hollywoodのインタビューでセスは、「宣伝は本当に上手かったと思うよ。予告編はよく出来ていたし、たしかにコメディの要素はあるからね。でも、僕らがやっている――またはやろうとしている――力仕事には、みんな驚くと思う。思慮に富んだサイエンス・フィクションとして脚本を書いているんだ。『ギャラクシー・クエスト』(『スタートレック』をパロディにしたSFコメディ)のように宣伝されているけれど、もう少し深いことをやっている」と話している。

そして、『トワイライト・ゾーン』や『スタートレック』の大ファンだったというセスは、「それらは寓意のこもったSF作品で、途方もない題材を扱いながら、登場人物や架空の世界を通して物語を語り、社会理論を示そうとしていた。『宇宙探査艦オーヴィル』でも同じことをやろうとしているんだ」と続けている。

さらにセスは、「1990年代は僕にとって、思慮に富んだSFの全盛期だった。理想郷を描いて向上心を高める作品がそろっていたけれど、今は『ハンガー・ゲーム』みたいなものばかりだろ。『宇宙探査艦オーヴィル』では(1990年代のSFドラマの要素を)たっぷり持ち込んで、同時に、愉快な作品にしたいとも思っている」と話している。

共演は、エイドリアンヌ・パリッキ(『エージェント・オブ・シールド』)、ペニー・ジョンソン(『キャッスル~ミステリー作家は事件がお好き』)、スコット・グライムズ(『ER 緊急救急室』)、ピーター・メイコン(『殺人を無罪にする方法』)ほか。製作総指揮には、セスとともに、ジョン・ファヴロー(『ジャングル・ブック』)も名を連ねる。また、エピソード監督として、ジョナサン・フレイクス(『新スタートレック』ウィリアム・ライカー役)や、ロバート・ダンカン・マクニール(『スタートレック/ヴォイジャー』トム・パリス役)、ブラノン・ブラガ(『スタートレック/エンタープライズ』などの製作総指揮者)も参加している。

『宇宙探査艦オーヴィル』は米FOXにて今秋放送予定。(海外ドラマNAVI)

Photo:セス・マクファーレン
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