大ヒット音楽ドラマ『Empire/成功の代償』で、ジャマル・ライオンを演じているジャシー・スモレットが、ヘイトクライムの被害に遭い、業界の仲間たちから激励を受けるという事態が発生した。米Indie Wireが報じている。
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1月29日(火)未明、シカゴの自宅から出てきたジャシーは、白人男性二人組に襲われた。二人はジャシーに暴行を加えた上に、首にロープを掛け、漂白剤を浴びせながらMAGA(アメリカ合衆国を再び偉大にしようというトランプ政権のスローガン)信仰者と思われる言葉を発していたという。
犯人たちは、同性愛者・人種差別者だったことが暴言から分かっている。アフリカ系アメリカ人のジャシーは、『Empire』で同性愛者のジャマルを演じており、さらに2015年に自身が同性愛者であることを告白していた。今回の事件で、業界関係者が怒りと激励の言葉をInstagramやTwitterなどで述べている。そんなコメントの一部を紹介しよう。
・リー・ダニエルズ(『Empire』クリエイターで自身も同性愛者)
「君はこんな目に遭うべきじゃない。誰もがだ。首にロープを掛けられるなんて。漂白剤を浴びせられるなんて。暴言を吐かれるなんて。アメリカはこんなことが許される国ではない。性的指向に関係なく、お互いに思いやるべきだ。人種差別主義者は存在するべきではないし、彼らが君にしたことも許されることではない。ジャシー、顔を上げるんだ。君と共にいるよ。すぐに駆けつけるよ。またアメリカの最悪な日になってしまった」
・ヴィオラ・デイヴィス(『殺人を無罪にする方法』)
「なんてこと! これがまさに、LGBTQコミュニティが守られるために、戦い続けなければならない理由そのものよ。差別に対する暴力は、自分のことのように真剣に考えないといけないわ。ジャシー、あなたを抱きしめているわ。あなたは愛されているのよ」
・ウィルソン・クルーズ(『スター・トレック:ディスカバリー』)
「言葉では足りないけど、このことを知っておいてほしい。ジャシーは私たちの子ども、兄弟で、"LOVE"という言葉だけではとても表すことができない。君と一緒に立ち向かうし、早く回復することを願っている。絶対に無視で終わらせられないことだ。私たちの仲間を攻撃したら、絶対に我々全員で返すから。覚えておけ」
・ケリー・ワシントン(『スキャンダル 託された秘密』)
「神様! ジャシーのために祈りと正義を!」
・ミンディ・カリング(『ザ・オフィス』)
「昨晩ジャシーの身に起こったことを聞いて、恐ろしく思っているし、気分を害しているわ。残念なことに、このようなヘイトクライムはあまりにも頻繁に起こりすぎている。犯人を必ず見つけないと。ジャシー、愛を込めて」
・オリヴィア・マン(『ザ・プレデター』)
「ジャシーは、白人男性二人組に漂白剤をかけられ、首をロープで絞められた。彼がアフリカ系で同性愛者だから標的にされたの。これこそが、同性愛者、人種差別者を容認してはいけない理由よ。ジャシーの命こそが大切だから」
・サラ・ラミレス(『グレイズ・アナトミー』)
「ジャシーがこんな目に遭うのはおかしい。誰の身にも起こってはダメよ。見るからに褐色系で、バイセクシャルで、移民で、世間に素性が知られている私はこう言うわ。"ヘイトクライムも、同性愛者差別も、クィア差別も人種差別も、MAGAも全部最低!」
ジャシーは肋骨を一本折ったが、幸い大事には至らなかったという。2月2日(土)にロサンゼルスで予定されていたコンサートも一度はキャンセルとなったものの、予定通り開催されることになっている。(海外ドラマNAVI)
Photo:ジャシー・スモレット
©FAM008/FAMOUS