1990年代から2000年代初めに社会現象を巻き起こした大人気シットコム『フレンズ』。同作のリバイバルについては度々話が出ているが、今回は以前よりも現実味を帯びたニュースが舞い込んできた。米TV Lineが報じている。
レイチェル役で大ブレイクしたジェニファー・アニストンが、米人気トーク番組『エレンの部屋』に出演したところ、エレンから「9月で『フレンズ』は25年になりますね」と言われ、ジェニファーは「リバイバル版が製作されれば、他のキャストも出演するだろう」と発言した。
以前は、マット・ルブラン(ジョーイ役)がリバイバル版には乗り気ではないと語っていたが、もしかするとリミテッドシリーズなどで復活することがあるかもしれないようだ。それにはある理由がある。『フレンズ』を所有するワーナーメディアが、2019年末までに独自の配信サービスベータフォームを立ち上げる予定で、そのサービス開始に合わせて、ワーナーの作品である本作のリバイバル版ができるのではと言われている。
ワーナーメディアの新配信サービスの名前は決定していないが、米HBOの番組やワーナー・ブラザースの映画の配信、オリジナル番組も計画しているとのことで、本サービスの開始は2020年以降になると見られている。米国内では月額16~17ドルと言われ、他の配信サービスに比べ高額にはなる。そのため、世界的大ヒットを収めた『フレンズ』にリバイバルのような新しい作品が必要なのではないかという見方をしているものも多い。よってそれが現実となれば、視聴者の中には「月に16ドル? 高すぎるよ! え、『フレンズ』の新作が見れるの? それは払ってでも見ないと!」という感想を持つ人もいるだろうと伝えられている。
『フレンズ』は2015年からNetflixで配信されており、本シリーズを確保するためにNetflixは今年いっぱいの配信権料としてワーナーメディアに約1億ドル(約108億円)を支払ったと報じられていた。しかし契約は非独占的であるため、新サービスの開始と同時に、ワーナーはオリジナルの『フレンズ』も自社の配信サービスで開始できることになっている。
ワーナーの配信サービスによって、リバイバル版の製作が一歩前に進んでいるように思えるが、実はもう1つ問題がある。以前、本作のクリエイターであるマルタ・カウフマンが、米Rolling Stoneのインタビューでリバイバル版を製作しない理由を答えていた。「『フレンズ』は、人生を歩んでいく中で、友だちが家族だという時期の物語なんだ。だから、もう成長した彼らにはそれぞれの家族があって、それだと6人を呼び戻したところで、友だちが家族だったあの時には戻れないんだよ。2つ目の理由としては、リブート版が成功するとは限らないことかな。『フレンズ』はあの10年間ずっと人気だったし、今それを復活させてどうなのかと思うね。みんなが幻滅するだけかもしれないし」
ジェニファーをはじめ、リバイバル版に乗り気だといわれるキャストもいる本作。これにワーナーが加われば、もしかするとクリエイターの見解も変わるかもしれない。(海外ドラマNAVI)
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『フレンズ』
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